写真家 ハービー・山口 エッセイCD 第1弾。
1984年。
34歳の時、渋谷ではじめての個展をひらいた。
二十代で精力的に個展を開く若い写真家がいた中、かなり遅い個展だった。
この日まで僕は「僕は人より寂しい人間だ」と思っていた。
生後三ヶ月の時に病気を患い、腰の骨を病んでしまった少年は、
他の子供達とは少し違う生活をおくり、その中で生まれたコンプレックスに悩まされる。
人よりも少しだけ傷つきやすく、少しだけ多く傷ついた少年時代。
“ハービー”という名前に託された理想の自分。
冬のある日に見つけた“永遠の主題”。