Junya Tokuda
『Anemic Cinema』
¥2,300+税
remodel 45
2021年4月16日リリース

Bandcamp Link
Amazon  https://amzn.to/2ZUF6rm

ウェブレーベルLinesoundの運営、電子音楽イベント『Line』の開催など大阪を拠点に活動、2020年5月にリリースされた2枚組コンピレーション『a sign 2』にも楽曲が収録されている電子音楽家Junya Tokudaによる新作がremodelよりリリース!本作『Anemic Cinema』は2020年11月にshrine.jpよりリリースされた『No Man’s Land』から半年足らずと短いスパンでのリリースとなるが、『No Man’s Land』は2018〜19年に制作した音源をメインとした作品であったため、本作は彼の『a sign 2』以降の姿が瑞々しく収められた一作と位置付けられるだろう。アブストラクトなダブ・テクノ、もしくはダビーなエレクトロニカといえる様相を保っているものの、その他のサウンドが浮遊し溶け合う海のような存在がどの楽曲にも強力な酩酊性と魅力的な音像を与えており、例えばUllaなどの作品を送り出すベルリンのExperiences Ltd.もしくはマンチェスターのレーベルsfericの作品群などにも通じる優美さ、アンビエンスが薫る一作。

<作品概要>
大阪を拠点に活動する電子音楽家Junya Tokudaによる新作が阿木譲とスタジオワープ=Slowdown Recordsにより立ち上げられたレーベルremodelよりリリース。
Junya Tokudaはライブ活動や作品のリリースに加え、ウェブレーベルLinesoundの運営、電子音楽イベント『Line』の開催なども行っている。
これまでの主なリリースは『map not seen EP』(Linesound, 2011)、『A Day In The Alley』(shrine.jp, 2016)、『Unleash EP』(LongLongLabel, 2018)、『No Man’s Land』 (shrine.jp, 2020)など。
また本作に先んじて2020年5月にremodelからリリースされた2枚組コンピレーション『a sign 2』にも楽曲が収録されている。
本作『Anemic Cinema』は2020年11月リリースの『No Man’s Land』から半年足らずと短いスパンでのリリースとなるが、『No Man’s Land』は2018~19年に制作した音源をメインとした作品であったため、『Anemic Cinema』(2020年8~12月制作)は彼の『a sign 2』以降の姿が瑞々しく収められた一作と位置付けられるだろう。
2~4分台にまとめられたコンパクトな構成、声ネタやリバースサウンドの扱いなど彼のサウンドを特徴づけている要素をしっかりと引き継ぎながらも、ダブ的な空間系エフェクトによる音のトリートメントが一層冴えわたり、距離感や湿度を変えながら空間を漂うような電子音/ノイズ/サンプル音が終始心地よく耳を刺激する。特に空間系による滲みのニュアンスを携えながらも時折耳を小突くような距離感で鳴るノイズの肌触りには、ASMR以降の感覚で音響作品を生み出している作家(例えばFelicia Atkinson)などにも通じる感触すらある。
大半の楽曲ではしっかりとリズムが打たれ、形式的にはアブストラクトなダブ・テクノ、もしくはダビーなエレクトロニカといえる様相を保っているものの、その他のサウンドが浮遊し溶け合う海のような存在がどの楽曲にも強力な酩酊性と魅力的な音像を与えており、例えばUllaなどの作品を送り出すベルリンのExperiences Ltd.やマンチェスターのレーベルsfericの作品群などにも通じる優美さ、アンビエンスが薫る。
よろすず

Track List:
1 Uncanny
2 Signifiant
3 Parallax View
4 Erratum
5 Anemic Cinema
6 Intolerance
7 Phonography
8 Unwoven
9 Flaneur
10 Soniture