発売日:2018年3月18日(日)
定価:¥2,000(-税別)
品番:KYOU-022
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RYO MURAKAMI
Terminal The Culture
KYOU-022
18.Mar 2018 release
2.000yen+tax
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『Terminal The Culture』は21世紀初頭における都市の民族音楽のようなアトモスフィアを放っている。20世紀型の都市空間が崩壊し、終焉を迎える時代のサウンド・トラックのように。そしてその音の効力はいまだ消失していない。
<作品概要>
『Terminal The Culture』は21世紀初頭における都市の民族音楽のようなアトモスフィアを放っている。20世紀型の都市空間が崩壊し、終焉を迎える時代のサウンド・トラックのように。そしてその音の効力はいまだ消失していない。つまり、2015年以降のRyo Murakamiの活動を示唆できるようなサウンドともいえるし、2017年以降の先端的音楽のエクレクティック化を予言していたアルバムともいえる。『Terminal The Culture』の硬質で重厚な流動性の向こうに、『The Wall』の漆黒の大気と水と華の粒子を思わせるイメージとサウンドがあるのだ。すべては繋がっている。
なにはともあれ今回のCD化は、日本人によるダーク・アンビエント/インダストリアルな作品が、2014年の段階でこれほどの達成を示していたことの歴史的証明でもある。凄まじくも美しい荒廃のサウンド・スケープ。ぜひとも繰り返し聴き込んで頂きたい。 デンシノオト
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Ryo Murakamiは、もともとミニマル・テック・ハウスのトラックメイカー/DJとして00年代中盤から活躍してきたアーティストだが、東京から大阪に拠点を移した2013年にリリースした『Depth of Decay』から作風は一変した。海外のインダストリアル/テクノ・ムーブメントにリンクするような作風に変化したのである。ダークで、ノイジーで、そして腐食した鉄を思わせるインダストリアル/ダーク・アンビエント、それが『Depth of Decay』だった。その上、『Depth of Decay』は同名レーベル〈Depth of Decay〉を自ら立ち上げてのリリースであった。そこに彼の「世界」への決意を感じるのだが、どうだろうか? 同時にあのテン年代初頭において、世界の潮流(感性・問題意識)が繋がる作品が、日本において生まれていたことにも改めて感動を覚える。
2016年、Ryo Murakamiは映像作家Tatsuya Fujimotoとの音響/映像作品『The Wall』によって「ヴェネツィア・ビエンナーレ」の音楽部門で銀獅子賞を受賞したのだが、それは『Depth of Decay』以降の彼の仕事に対する正当な結果といえよう。