CD-5 <7″ シングル> ジャケット写真は3 枚全てBGM 白石隆之の撮影。
SYMPATHY NERVOUS – Polaroid(1980) VA-S1
system & sonic design by Niinuma Yoshihumi
Sympathy Nervous
produced by AGI Yuzuru
VANITY RECORDS 1980
ヴォコーダーで歌うA面のキャッチーさは、そのままポラロイド・カメラのCM曲にも使えそうなほど。3曲全てアルバム未収録。
MAD TEA PARTY – Hide And Seek(1980)VA-S2
composed and performed by M.T.P.
engineered and all tapes operation – Tchimay ( Bushman 19)
cover photo – Takayuki Shiraishi
recorded at Theory Studio
remixed at YLEM Studio ’80 Spring
contact – YLEM 03 460 8469
executive produced by AGI Yuzuru
VANITY RECORDS 1980
吉祥寺マイナーやイーレムに出入りしていた白石喜代美が率いるガールズ・トリオ。ダブ処理とテープ逆回転をふんだんに使ったエッジーで愛らしいポスト・パンク・ポップ。
PERFECT MOTHER ‒ You’ ll No So Wit(1980)VA-S3
water muzzy
tecno-end
fan
Gancan – g,b,per., vo
Summition – synthesized-vo, randam-D-tuning -g, per
Nono – tape, effect
Atsko – vo
composed by Perfect Mother
cover photo – Takayuki Shiraishi
thanks to Tchimay ( Bushman 19 )
all electronics & engineer
home recording by Sound Cookee 144
teac-30-4
at YLEM Studio
executive produced by AGI Yuzuru
VANITY RECORDS 1980
東京の音楽/ アート集団『イーレム』組織者、上田雅寛が率いるレフトフィールド・エレクトロニック・ポップ・グループ。後に山崎春美のTACOに参加し、新人類の一人として注目された野々村文宏が在籍。
Ⅱ 嘉ノ海幹彦
声はエレクトロニクスと同化し電子の一部となり、記号と非記号が電極の中を行き来する情念的音楽群だ。彼らの音楽は電子楽器を駆使し実験的でありながら同時にエロスも感じさせるポップ・ミュージックである。 1980年は、『乗物図鑑/あがた森魚』『R.N.A.O Meet P.O.P.O/RNA ORGANISM』『SYMPATHY NERVOUS/SYMPATHY NERVOUS』 『BGM/Back Ground Music』『Ready Made/Normal Brain』『2LP MUSIC/V.A.』が相次いでリリースされVanity Recordsにとってピークの年だった。 この3枚は同年に同時リリースされた。まさに時代がなせる業か。
Ⅲ Y.Hirayama
7インチで発表された3組の音源を収録したもので、いずれもメインストリームに投げかけるように(他のリリースと比べて)ポップな曲群が揃っている。明確な主張や意図を表さないヴァニティだったが、これら一連のシングル音源は表面上だけ煌めいているサウンドに溢れた世間(そこに生きる個人をわずかに揺さぶるだけだとしても)を変えようと試みた形跡のように思えてしまう。 シンパシー・ナーヴァスはアルバムでも響かせているシンセサイザー製パーカッションをここでも披露し、ヴォコーダーでノイズのような語りを聞かせてくれる。 ダブ的なエフェクトを施して生演奏を加工し尽くすマッド・ティー・パーティーは英国ポストパンクに忠実な渇いた音を持ち、何を意図しているかを教えてくれない寡黙さと、テープの逆回しを用いた「Modern Time’s Pop」の長閑さの奇妙なバランスに惹き付けられる。 ミニマル・ウェイヴが2018年にリリースしたコンピレーション『ザ・ベッドルーム・テープス』にも1曲収録されているパーフェクト・マザーは、ヴァニティのリリースを一繋ぎにしたミックステープのようなテープ・コラージュ「Ephemeral Pieces」が圧巻。