MERZBOW
『Pig AY』
¥2,000+税
SDRSW-92
2020年7月17日リリース
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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第9弾がスタート!今回のシリーズでは2001年から2003年にかけての未発表音源がリリースされる。この時期ははメルツバウのコンピューターを用いた作風の中でも知名度の高い『Dharma』(2001)、『Merzbeat』(2002)、『A Taste Of…』(2002)などの作品が発表された時期にあたる。本作『Pig A.Y』には複数のサウンドが瞬時に別のものへ書き変えられる場面の切り替わりが多発する複雑な作風が収められており、中でも1曲目は終盤でドゥームメタルのギターリフを思わせるサウンドが表れるなど聴きどころの多い必聴のトラックだ。
<作品概要>
これまで8つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第9弾に突入。
今回のシリーズでは2001年から2003年にかけての未発表音源がリリースされる。
99年から00年代半ばまでメルツバウの制作においてはコンピューターがメインとなっているが、2001~2003年はこの作風の中でも知名度の高い『Dharma』(2001)、『Merzbeat』(2002)、『A Taste Of…』(2002)などの作品が発表された時期にあたる。
本作『Pig A.Y』は2001年3月に録音されたもので、3曲目は2001年にMarzbow名義でリリースされたStruggle For Prideとのスプリットアルバム『Split Ver. 0.5』(less than zero, 日本)に収録されている。1、2曲目は同一日の未発表録音。
コンピューターを用いた時期のメルツバウの演奏では複数のサウンドが瞬時に別のものへ書き変えられる場面の切り替わりが特徴の一つとなっているが、本作ではそれが非常に細かく起こり、アナログの機材構成では難しい忙しなく複雑な音の移り変わりが生み出されている。
特に1曲目における空間系が深くかけられたサウンドや無機質な反復音、劣化したような音質の電子音など圧力のあまり高くない音の交錯に始まり、終盤でドゥームメタルのギターリフを思わせるサウンドが表れノイズの炸裂を呼び込むまでの細かな展開は聴きどころで、フルボリュームで全体を突っ切るような演奏とは異なる魅力が大いに表れている。
よろすず
Track List:
01. Voice Of Pig For ID Part 1
02. Voice Of Pig For ID Part 2
03. AY…..AY