Author Archives: slowdown

SDRSW91 Merzbow『雀色2』

MERZBOW
『雀色2』

¥2,000+税
SDRSW-91
2020年5月15日リリース

Amazon  https://amzn.to/2UR9EYf

スローダウンレコーズよりメルツバウの新作が2作同時リリース!メルツバウは近年他者とのコラボレーションや過去の名作の再発を積極的に行っているが、新作のリリースも変わらず積み重ねられている。本作『雀色2』はシンセサイザーを鍵盤で演奏している点や電子音が強い存在感を持って鳴らされている点など『雀色1』と共通する要素を多く持ちつつ、鍵盤による演奏であることを直接的に感じさせるような音程のフレキシブルな乱高下や、演奏の中での音の密度の振れ幅などに、近年の様々なアーティストとの共演からのフィードバックがより強く聴き取れる内容となっている。

<作品概要>
スローダウンレコーズよりメルツバウの新作がリリース。本レーベルからは(アーカイブ・シリーズを除くと)2019年の『Kaerutope』『Indigo Dada』以来となるソロ作品であり、今回も『雀色1』『雀色2』という2作が同時にリリースされる。
メルツバウは近年他者とのコラボレーションを積極的に行い、またスローダウンレコーズでも展開しているアーカイブ・ワークスや過去の名作の(未発表音源を含めた状態での)再発などでも注目を集めているが、新作のリリースも変わらず積み重ねられている。
この度リリースされる2作においてはシンセサイザー(EMS SYNTHI ‘A’, Moog Mother 32, Behringer Model D)を鍵盤(Korg Monologue)で操作している点が大きな特徴として挙げられる。メルツバウの作品においてシンセサイザーが用いられるのはそれをメインとした90年代の作品をはじめ珍しいことではないが、それに鍵盤を取り付け音階というグリッドを通して演奏が行われることは珍しく、この演奏法が作品の中心といえるほどの割合で用いられた録音は今回が初である。
タイトル「雀色」は秋田氏が夕暮れ時のことを考えていて思い付いたもの。アートワークには背景に向島百花園のススキ、手前に上野不忍池の雀があしらわれている。
本作『雀色2』は強い存在感で鳴らされる電子音など『雀色1』と共通する要素を多く持ちつつも、複数のマテリアルが壁のように一体化したり一つのマテリアルを残して背景的に退いたりと疎と密の振れ幅が大きく、個々のサウンドの関係性に差異が聴き取れる仕上がりとなっている。
そしてそのダイナミックな振れ幅の中では、例えば1曲目の前半や2曲目での鍵盤による演奏であることを直接的に感じさせるような音程のフレキシブルな乱高下や、3曲目での中央で変化を続ける電子音とそれを取り囲むように鳴る抽象的な音響の配置から生まれるどこかスローダウンしたような趣など、メルツバウのソロ作で前面に出ることがさほど多くないサウンドや構成も味わうことができる。
これらの狭義の楽器を想起させるようなサウンドの使用、空間の空きを感じさせる音配置、そして演奏の中での音の密度の振れ幅は、メルツバウが近年音楽性の異なる様々なアーティストと共演を重ねていることを考えればその中で出会った多様な楽器奏者からのフィードバックと捉えることができるだろう。一方で思い返してみると、メルツバウはその初期には秋田昌美と水谷聖のデュオ編成で楽器を用いたセッションを中心に活動しており、器楽的なサウンドとそれに収まらない抽象的な音響を並走させるビジョンには長きに渡る蓄積があることもまた確かである。用いる機材や作風を幾度も変化させてきたメルツバウにおいて、本作はその現在形を示すだけでなく、初期との不思議なリンクにまで思いを巡らせることができる広い射程を持った一作だ。

よろすず

Track List:
01. Frequency Bird 1
02. Cicada Modal
03. Frequency Bird 2

SDRSW90 Merzbow『雀色1』

MERZBOW
『雀色1』

¥2,000+税
SDRSW-90
2020年5月15日リリース

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スローダウンレコーズよりメルツバウの新作が2作同時リリース!メルツバウは近年他者とのコラボレーションや過去の名作の再発を積極的に行っているが、新作のリリースも変わらず積み重ねられている。本作『雀色1』の大きな特徴としてはシンセサイザー(EMS SYNTHI ‘A’, Moog Mother 32, Behringer Model D)を鍵盤(Korg Monologue)で操作している点が挙げられる。これにより演奏の中に即興的かつカオティックなピークの上下動が表れ、複数の線が絡み合うような複雑なエレクトロニクス・インプロヴィゼーションが展開されている。

<作品概要>
スローダウンレコーズよりメルツバウの新作がリリース。本レーベルからは(アーカイブ・シリーズを除くと)2019年の『Kaerutope』『Indigo Dada』以来となるソロ作品であり、今回も『雀色1』『雀色2』という2作が同時にリリースされる。
メルツバウは近年他者とのコラボレーションを積極的に行い、またスローダウンレコーズでも展開しているアーカイブ・ワークスや過去の名作の(未発表音源を含めた状態での)再発などでも注目を集めているが、新作のリリースも変わらず積み重ねられている。
この度リリースされる2作においてはシンセサイザー(EMS SYNTHI ‘A’, Moog Mother 32, Behringer Model D)を鍵盤(Korg Monologue)で操作している点が大きな特徴として挙げられる。メルツバウの作品においてシンセサイザーが用いられるのはそれをメインとした90年代の作品をはじめ珍しいことではないが、それに鍵盤を取り付け音階というグリッドを通して演奏が行われることは珍しく、この演奏法が作品の中心といえるほどの割合で用いられた録音は今回が初である。
タイトル「雀色」は秋田氏が夕暮れ時のことを考えていて思い付いたもの。アートワークには背景に向島百花園のススキ、手前に上野不忍池の雀があしらわれている。
本作『雀色1』ではメルツバウの用いる代表的な演奏手法の一つといえるであろう金属またはジャンク演奏の存在も聴き取れるが、やはり電子音がより強い存在感を持って鳴らされており、鍵盤を用いた演奏とあってか(いわゆるホワイトノイズに近い状態とは異なる)ピッチのはっきりしたサウンドも多く聴き取れる。しかしながら鍵盤による音程操作は本作においては耳に残るフレーズ(またはその繰り返しによるシーケンス)といえるようなかたちではなく、即興的かつカオティックなピークの上下動として表れている。それによって演奏全体の印象も塊のようなノイズサウンドというより、不揃いに上下動する線が複数走り絡み合うような複雑なエレクトロニクス・インプロヴィゼーションといった形容がそぐうものになっている。
メルツバウが近年アナログ機材をメインとしたセッティングで音楽性の異なる様々なアーティストと共演を重ねていることを考えれば、鍵盤の導入はその中で出会った多様な楽器奏者からのフィードバックと捉えることもできるかもしれないが、固定的な音階のグリッドを介在させてなお薄れないサウンドの抽象性からは演奏家としてのメルツバウの揺るぎない個性が感じ取れる。

よろすず

Track List:
01. Suzume Signal 1
02. Suzume Signal 2
03. Cicada Disco

SDRSW87 Merzbow『Tentacle (1st Mix)』

MERZBOW
『Tentacle (1st Mix)』

¥2,000+税
SDRSW-87
2020年5月15日リリース

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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第8弾がスタート!今回のシリーズではメルツバウがアナログ機材による創作を止め、コンピューターでの制作に踏み出した1999年の録音がリリースされる。本作にはタイトル通り1999年リリースのアルバム『Tentacle』(アルケミー)の1st Mixを収録。細かい粒子が空間を駆けるようなものからビット落ちしたようなザラついたもの、低域で蠢くものなど様々な質感のノイズサウンドが次々に現れるカオティックな一作。

<作品概要>
これまで7つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第8弾に突入。今回のシリーズではメルツバウがアナログ機材による創作を止め、コンピューターでの制作に踏み出した1999年の録音がリリースされる。メルツバウの創作の流れにおいて以降しばらくはコンピューターをメインとした作風が継続するため、この時期の録音はその作風におけるごく初期のものと位置付けることができるだろう。
本作にはタイトル通り1999年リリースのアルバム『Tentacle』(アルケミー)の1st Mixが収められている。
80年代の終わりにライブ活動が活発化して以降のメルツバウの作品では反復音とそれを脅かすような爆発的なノイズという関係性が見い出せるものが多く存在したが、本作では4曲目を除き反復音が聴き取れる場面が非常に少なくなっており、即興的に変化し続けるノイズサウンドが支配的になっている。またノイズの質感も細かい粒子が空間を駆けるようなものからビット落ちしたようなザラついたもの、低域で蠢くものなど様々に変容するため抽象的かつカオティックな印象をもたらす。
一方で4曲目では数種類のノイズの動きがパターン化されループへと転じる構成が前面に出ており、一作の中で非常に強いコントラストが感じられる。
コンピューターを導入して間もない時期の録音ではあるが、それを用いての演奏の方向性として複数のものが端的に示されており、この時期のメルツバウを聴くうえでの重要な要素がコンパクトに詰まった一作といえるだろう。

よろすず

Track List:
01. Untitled
02. Octopus
03. Stormy Tuesday
04. Stormy Wednesday
05. Electric For ICC, Turn

SDRSW86 Merzbow『Tenshinkaku』

MERZBOW
『Tenshinkaku』

¥2,000+税
SDRSW-86
2020年5月15日リリース

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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第8弾がスタート!今回のシリーズではメルツバウがアナログ機材による創作を止め、コンピューターでの制作に踏み出した1999年の録音がリリースされる。本作『Tenshinkaku』にはもともと同タイトルでのアルバムリリースを念頭に録音されたものの未発表となっていた音源を収録。この音源は抜粋版が2005年の『Scene』(Waystyx)のスペシャル・エディションのボーナスCD『Early Computer Works』に収録されているものの、完全なかたちでのリリースは今回が初。6曲目には『抜刀隊』収録の「This Dying Toad Become Forth With Coal For Colour Black」を素材としたトラックが収録されている。

<作品概要>
これまで7つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第8弾に突入。今回のシリーズではメルツバウがアナログ機材による創作を止め、コンピューターでの制作に踏み出した1999年の録音がリリースされる。メルツバウの創作の流れにおいて以降しばらくはコンピューターをメインとした作風が継続するため、この時期の録音はその作風におけるごく初期のものと位置付けることができるだろう。
本作『Tenshinkaku』に収められている音源はもともと同タイトルでのアルパムリリースを念頭に録音されたものの未発表となっていたもの。その内容から一部を抜粋しひとつに編集されたトラックが2005年にリリースされた『Scene』(Waystyx)のスペシャル・エディション付属のボーナスCD『Early Computer Works』に「Tenshinkaku 01」として収録されており、部分的には既に発表がなされている音源であるが、本来の完全なかたちでのリリースは今回が初となる。
景色が歪み崩れていくような音像の変化や突発的なパンニングなど、デジタル環境での急激な変調効果が様々なかたちで聴き取れ、トラックが移るごとに音のテクスチャーが大胆に書き換えられていく様が圧巻だ。
また、最後に収録されている6曲目「Coal Black V3」は『抜刀隊』収録の「This Dying Toad Become Forth With Coal For Colour Black」を素材としたトラックであり、原曲からのサウンドを具体的に残しつつそこからいくつものループが生成された興味深い1曲となっている。他のトラックと曲名は異なっているが、こちらも元々アルバムの一部として制作された一曲だ。
よろすず

Track List:
01. Part 1
02. Part 2
03. Part 3
04. Part 4
05. Part 5
06. Coal Black V3

remodel 07 V.A.『a sign 2』

V.A.
『a sign 2』

¥3,000+税(CD 2枚組)
remodel 07
2020年5月15日リリース

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阿木譲プロデュースのクラブ nu things JAJOUKA ~ environment 0g [zero-gauge]に集うアーティスト15組を収録した2枚組コンピ。テン年代に萌芽した尖端音楽の種子たちがここに開花する。

<作品概要>
70年代からプログレッシヴ・ロック、現代音楽、パンク、ニューウェイヴ、インダストリアル、ハウス、テクノ、クラブジャズと様々なシーンを横断、常に来るべき時代を読み解いてきた阿木譲プロデュースのクラブ nu things JAJOUKA ~ environment 0g [zero-gauge]に集うアーティスト15組を収録した2枚組コンピ。テン年代に萌芽した尖端音楽の種子たちがここに開花する。(東瀬戸悟)

参加アーティスト(Kiyoshi Izumi, Yuki Aoe, Sunao Inami, Nuearz, Junya Tokuda, Konsructal, Juri Suzue, Molecule Plane, Renick Bell, Isolate Line, Cindytalk, Kazuto Yokokura, Unknown Tears, Eadonmm, KENTARO HAYASHI)

デザイン: 秋山伸
マスタリング: 宇都宮泰
プロデュース: Yasuyuki Nakamura(STUDIO WARP, SLOW DOWN RECORDS)
ディレクション: 平野隼也( environment 0g [zero-gauge] )

Track List:
>disc 1
01. Kiyoshi Izumi / Depth Patch
02. Sunao Inami / Stay Home
03. Nuearz / erato
04. Yuki Aoe / AIIII2-LV2tech
05. Junya Tokuda / MirroredImage
06. Konstructal / Grunt
07. Nuearz / horticulture
08. Sunao Inami / Stay Safe
09. Juri Suzue / itofu
10. Molecule Plane / Euryale
11. Junya Tokuda / NothingIsStill
12. Yuki Aoe / Yesterday And Today

>disc 2
01. Renick Bell / Upheaval but Unshaken
02. Isolate Line / Belsomra
03. CINDYTALK / Subterminal
04. Isolate Line / Abilify
05. kazuto yokokura / binaural mix
06. Renick Bell / Blocking It Isn’t Going to Work
07. Unknown Tears / CERN TeV (ATRXIA mix)
08. Eadonmm / Observation Point , C700P92055
09. Eadonmm / Uycler
10. CINDYTALK / Circumspekt
11. KENTARO HAYASHI / GARGOUILLE

SDRSW85 Merzbow『Mighty Ace』

MERZBOW
『Mighty Ace』

¥2,000+税
SDRSW-85
2020年4月17日リリース

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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第8弾がスタート!今回のシリーズではメルツバウがアナログ機材による創作を止め、コンピューターでの制作に踏み出した1999年の録音がリリースされる。本作について秋田氏よりいただいた情報には、本シリーズにて後にリリースされる予定である作品『Tenshinkaku』と相似的な内容であると記されている。これまでのメルツバウ作品では聴くことができなかったデジタル生成された電子音や、機械の稼働音を思わせる非常に無機質なループ・サウンドが随所に用いられ多彩な印象を残す1トラック50分の大作。

<作品概要>
これまで7つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第8弾に突入。今回のシリーズではメルツバウがアナログ機材による創作を止め、コンピューターでの制作に踏み出した1999年の録音がリリースされる。メルツバウの創作の流れにおいて以降しばらくはコンピューターをメインとした作風が継続するため、この時期の録音はその作風におけるごく初期のものと位置付けることができるだろう。
本作は1トラック50分の中で様々なサウンドが表れる大作。リリースに際し秋田氏よりいただいた情報には、本シリーズにて後にリリースされる予定である作品『Tenshinkaku』と相似的な内容であると記されている。
これまでのメルツバウ作品では聴くことができなかったデジタル生成された電子音や、機械の稼働音を思わせる非常に無機質なループ・サウンドが随所に用いられ、それらと激しいモジュレーションにより様々に変質するノイズサウンドがミックスされることで、コンピューターを用いるようになって間もない時期とは思えないほど多彩な印象を残す一作となっている。
特にループ・サウンドの扱いは魅力的で、ループが一定の時間持続してはノイズによって断ち切られ、グルーヴを変えて再び挿入される、という構成が小気味いい間隔で全体を貫いている。これによって長尺でありながらもリズミックさが保たれ、ある種DJミックス作品にも通じるような流れや聴き心地が生まれており、50分間の間全く聴く者の耳を離さない。
よろすず

Track List:
01. Mighty Ace

SDRSW84 Merzbow『Wa』

MERZBOW
『Wa』

¥2,000+税
SDRSW-84
2020年4月17日リリース

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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第8弾がスタート!今回のシリーズではメルツバウがアナログ機材による創作を止め、コンピューターでの制作に踏み出した1999年の録音がリリースされる。本作には2000年にリリースされた『Collapse 12 Floors』(Ohm, ノルウェー)の収録曲「Wa 30.25」に関連する音源が収録されており、2曲目「Wa 3025L」がそのロングミックス、他は同時録音された未発表曲を再編集したものとなっている。アナログとは異なる質感のサウンドや、歯切れのいい音の切り替わりなど、デジタルならではといえるような音の動きがプリミティブなかたちで表れた一作。

<作品概要>
これまで7つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第8弾に突入。今回のシリーズではメルツバウがアナログ機材による創作を止め、コンピューターでの制作に踏み出した1999年の録音がリリースされる。メルツバウの創作の流れにおいて以降しばらくはコンピューターをメインとした作風が継続するため、この時期の録音はその作風におけるごく初期のものと位置付けることができるだろう。
本作のタイトルは2000年にリリースされた『Collapse 12 Floors』(Ohm, ノルウェー)に収録されている「Wa 30.25」からとられており、内容もそのロングミックスと同時録音された未発表曲を再編集したものから成り立っている(具体的には2曲目「Wa 3025L」がロングミックスで、他が未発表音源の再編集)。
モジュレーションによる過激な音の変質が休みなく続くという点ではシンセサイザーをメインとしていた頃のサウンドとの連続性も感じられるが、アナログとは異なる独特のザラつきを持ったサウンドや、歯切れのいい音の切り替わりなど、デジタルならではといえるような音の動きがプリミティブなかたちで表れている。また、4曲目ではドラムサンプルのようなサウンドが大胆に用いられており、激しく変形する硬質なノイズ・テクノとでも言うべき個性的なトラックとなっている。
よろすず

Track List:
01. Wa 3024
02. Wa 3025L
03. Wa Rest 1
04. Wa Rest Drum
05. Wa 817

SDRSW83 Merzbow『Spring Harp-O』

MERZBOW
『Spring Harp-O』

¥2,000+税
SDRSW-83
2020年3月20日リリース

Amazon  https://amzn.to/2vGdEBR

スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源がリリースされる。本作『Spring Harp-O』には1998年に録音され2004年に『Last Of Analogue Sessions』(Important Records)という3枚組CDボックスの中の一枚としてリリースされた『Spring-Harp』のアウトテイクを収録。シンセの音を多用した近い時期の作風に比べるとエフェクトの種類やパラメーターを瞬時に切り替えるような突飛な音の変化が多発するコラージュ度の高い作風を聴くことができる。また、この時期にリリースされたメルツバウ作品のアートワークには近代建築の写真が多く用いられていたため、今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

<作品概要>
これまで6つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源を収めた6作が順次リリースされる。
シリーズの第6作となる本作『Spring Harp-O』には1998年に録音が行われ、後の2004年に『Last Of Analogue Sessions』(Important Records)という3枚組CDボックスの中の一枚としてリリースされた『Spring Harp』のアウトテイクを収録(タイトルの‘O’はOuttakesの’O’)。
“Spring Harp”という印象的なタイトルは谷崎潤一郎の小説「春琴抄」をそのまま英訳したもので、元々は「Excerpt from Spring Harp」というタイトルが付けられていた。
内容はシンセの音を多用した近い時期の作風に比べるとエフェクトの種類やパラメーターを瞬時に切り替えるような突飛な音の変化が多発するコラージュ度の高い作風となっている。これはオリジナルリリースの『Spring Harp』においても少なからず聴き取れる特徴であるが、アウトテイクである本作では1、2曲目のタイトルにも“Collage”の語が用いられているように音の様相の急激な切り替わりがより強調されている。

よろすず

Track List:
01. Spring Harp Collage 01
02. Spring Harp Collage 03
03. Drum Loop Mix 1
04. Fragment 1

SDRSW82 Merzbow『Medamaya-O』

MERZBOW
『Medamaya-O』

¥2,000+税
SDRSW-82
2020年3月20日リリース

Amazon  https://amzn.to/392ENxp

スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源がリリースされる。本作『Medamaya-O』には1998年に録音され2004年に『Last Of Analogue Sessions』(Important Records)という3枚組CDボックスの中の一枚としてリリースされた『Medamaya』のアウトテイクを収録。BossのSE70、KorgのAX30 Tone Worksなどのマルチ・エフェクター頻繁に使用していた頃の録音で、そのいかにもデジタルでチープなハーモナイザーのような音が特徴となっている。また、この時期にリリースされたメルツバウ作品のアートワークには近代建築の写真が多く用いられていたため、今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

<作品概要>
これまで6つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源を収めた6作が順次リリースされる。
シリーズの第5作となる本作『Medamaya-O』には1998年に録音が行われたものの同時期に『Merzbox』の制作で多忙となったため未発表となり、後の2004年に『Last Of Analogue Sessions』(Important Records)という3枚組CDボックスの中の一枚としてリリースされた『Medamaya』のアウトテイクを収録(タイトルの‘O’はOuttakesの’O’)。
この頃メルツバウはBossのSE70、KorgのAX30 Tone Worksなどのマルチ・エフェクターを頻繁に使用しており、そのいかにもデジタルでチープなハーモナイザーのような音が特徴となっている。また金属による発音や、サンプリングもしくはドラムシンセによるものと思われる打楽器的なサウンドもわずかながら聴き取ることができる。近い時期のシンセをメインとした作風から連なるブーミーな低音も織り交ぜつつ、多彩な音源やデジタルエフェクトによって過激に変調されたり潰されたりした独特の質感のサウンドが絡むという音の様相はこの時期ならではといえるだろう。
また、この当時秋田氏は近代建築 (主に東京の関東大震災復興建築)に凝っており、この時期にリリースされた作品のアートワークにはそれらの写真が多く用いられ、作品のヴィジュアル面で欠かせない要素となっていた。そのため今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

よろすず

Track List:
01. Medamaya 01
02. Medamaya 02
03. Medamaya 03
04. Medamaya 04
05. Medamaya 05

SDRSW81 Merzbow『Tauro-O2』

MERZBOW
『Tauro-O2』

¥2,000+税
SDRSW-81
2020年2月21日リリース

Amazon  https://amzn.to/2PWiNNM

スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源がリリースされる。本作『Tauro-O2』には1998年のアルバム『Tauromachine』(Relapse / Release)のアウトテイクと同時期の未使用音源を収録(タイトルの‘O’はOuttakesの’O’)。この時期のメルツバウの使用機材として有名なEMS Synthi ‘A’以外にも多数の電子楽器が用いられており、テクノやドラムンベースなどの影響により低音を強調したり、フィルターを多用した音作りが特徴となっている。また、この時期にリリースされたメルツバウ作品のアートワークには近代建築の写真が多く用いられていたため、今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

<作品概要>
これまで6つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源を収めた6作が順次リリースされる。
シリーズの第4作となる本作『Tauro-O2』には1998年のアルバム『Tauromachine』(Relapse / Release)のアウトテイクと同時期の未使用音源を収録(タイトルの‘O’はOuttakesの’O’)。
1996~97年の未発表音源は過去に10枚組CDボックス「Merzmorphosis」(Youth Inc. 2012年)に数多く収録されたが、そちらにはこの時期に制作が行われた『1930』(Tzadik)や『Tauromachine』(Relapse / Release)に関係のあるマテリアルは含まれなかったため、『Tauro-O2』の音源もリリースされるのは今回が初。
本作では1994年の後半に入手されて以降積極的に用いられているEMS Synthi ‘A’に加えて、Moog Rogue、テルミン、Novation Bass Station, TR606なども使用され、更に変わったところではBIAS ROCKAKU-KUN EXD Electronic Drum Unitも使用されている。
それらを用いて生み出される音の特徴として、テクノやドラムンベースなどの影響により低音を強調したり、フィルターを多用した音作りが行われている。発音源がEMS Synthi ‘A’だけでなく多数のシンセやドラムシンセなどに及ぶため、場面によっては微妙に質感の異なる発信音や低音のループなどが入り乱れ、ノイズとしてはもちろんハードな音の動きのある抽象的な電子音楽としても非常に刺激的な内容だ。
また、この当時秋田氏は近代建築 (主に東京の関東大震災復興建築)に凝っており、この時期にリリースされた作品のアートワークにはそれらの写真が多く用いられ、作品のヴィジュアル面で欠かせない要素となっていた。そのため今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

よろすず

Track List:
01. Tauro Extra 9751
02. Tauro Extra 9791
03. Tauro Extra 9792
04. Tauro Extra 9752

SDRSW80 Merzbow『Tauro-O1』

MERZBOW
『Tauro-O1』

¥2,000+税
SDRSW-80
2020年2月21日リリース

Amazon  https://amzn.to/2Q0JIbz

スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源がリリースされる。本作『Tauro-O1』には1998年のアルバム『Tauromachine』(Relapse / Release)のアウトテイクと同時期の未使用音源を収録(タイトルの‘O’はOuttakesの’O’)。アルバムに収録された楽曲のより長いバージョンを含んでおり、テクノやドラムンベースなどの影響により低音を強調したり、フィルターを多用した音作りが特徴となっている。また、この時期にリリースされたメルツバウ作品のアートワークには近代建築の写真が多く用いられていたため、今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

<作品概要>
これまで6つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源を収めた6作が順次リリースされる。
シリーズの第3作となる本作『Tauro-O1』には1998年のアルバム『Tauromachine』(Relapse / Release)のアウトテイクと同時期の未使用音源を収録(タイトルの‘O’はOuttakesの’O’)。1曲目は『Tauromachine』収録の「Cannibalism of Machine」のロング・バージョンとなっている。
1996~97年の未発表音源は過去に10枚組CDボックス「Merzmorphosis」(Youth Inc. 2012年)に数多く収録されたが、そちらにはこの時期に制作が行われた『1930』(Tzadik)や『Tauromachine』(Relapse / Release)に関係のあるマテリアルは含まれなかったため、『Tauro-O1』の音源もリリースされるのは今回が初。
本作では1994年の後半に入手されて以降積極的に用いられているEMS Synthi ‘A’に加えて、Moog Rogue、テルミン、Novation Bass Station, TR606なども使用され、更に変わったところではBIAS ROCKAKU-KUN EXD Electronic Drum Unitも使用されている。
それらを用いて生み出される音の特徴として、テクノやドラムンベースなどの影響により低音を強調したり、フィルターを多用した音作りが行われている。特にシンセサイザーを用いるようになってからのメルツバウ作品でよく耳を引くフィルターを用いた急激に変化するサウンドは、『Tauromachine』とそのアウトテイクとなる本作において一層過激なものとなり、まるでスピーカーのウーファーからツイーターの表面を縦横無尽に駆けるような立体的かつ触覚的な音の動きを生み出し、作品全体の音の粒が弾け続けるような印象を決定づけている。
また、この当時秋田氏は近代建築 (主に東京の関東大震災復興建築)に凝っており、この時期にリリースされた作品のアートワークにはそれらの写真が多く用いられ、作品のヴィジュアル面で欠かせない要素となっていた。そのため今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

よろすず

Track List:
01. Cannibalism Of Machine(Mix 2)
02. Heads Of Clouds #2
03. Caudex Caudex
04. Tauro Extra 9712

SDRSW79 Merzbow『Cat Of Shell Vol.2』

MERZBOW
『Cat Of Shell Vol.2』

¥2,000+税
SDRSW-79
2020年1月17日リリース

Amazon  https://amzn.to/2OGWbiO

スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾がスタート!このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源がリリースされる。本作『Cat Of Shell Vol.2』はもともと同タイトルでのリリースのために制作されたものの未発表となっていた音源。秋田氏からいただいた情報によると、本作のマスターとなったDATのindexには『Cat Of Shell』と『1930』の記載があったため、後にリリースされたアルバム『1930』(Tzadik)にも関係する音源だと思われるが詳細は未確認となっている。また、この時期にリリースされたメルツバウ作品のアートワークには近代建築の写真が多く用いられていたため、今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

<作品概要>
これまで6つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源を収めた6作が順次リリースされる。
1996~97年の未発表音源は過去に10枚組CDボックス「Merzmorphosis」(Youth Inc. 2012年)に数多く収録されたが、そちらにはこの時期に制作が行われた『1930』(Tzadik)や『Tauromachine』(Relapse / Release)に関係のあるマテリアルは含まれなかった。そのため後述する経緯から『1930』との関連が伺える本作『Cat Of Shell Vol.2』の音源もリリースされるのは今回が初となる。
本作は96年の録音で、もともと同タイトルでのリリースのために制作されたものの未発表となっていた音源。リリースに際し秋田氏からいただいた情報によると、本作のマスターとなったDATのindexには『Cat Of Shell』と『1930』の記載があったため、後にリリースされたアルバム『1930』にも関係する音源だと思われるが詳細は未確認となっている。『1930』の最終ミックスが行われたのは1997年12月24日であり、その音源は本作とは全く別のものだが、『1930』のMIXは既存のテープをElectro-HarmonixのPolyphazeに通して行われたため、その素材の一部として使用された可能性はあるとのことだ。
内容としてはシンセサイザーによるサウンドが前面化してきた時期の録音であるため、まずはそれによる高密度のノイズサウンドが大きな特徴となっている。また大きな鳴りのノイズが丸ごと反復するサウンドへ転化し、そこへ空間全体がスクラッチされるようなエフェクトやフィルタリングが加わる場面など、サウンドが複数のマテリアルの集合としてではなく分かちがたく結びついた一つの音に聴こえてくる時間も多く、2曲目終盤で現れる掘削機の回転音を思わせる無機質な持続感のある音色に代表されるように全体的なサウンドとしても瞬間的な音色の特質としても冷たい統一感を感じさせる。
また、この当時秋田氏は近代建築 (主に東京の関東大震災復興建築)に凝っており、この時期にリリースされた作品のアートワークにはそれらの写真が多く用いられ、作品のヴィジュアル面で欠かせない要素となっていた。そのため今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。

よろすず

Track List:
01. Cat Of Shell Part 4
02. Cat Of Shell Part 5

SDRSW78 Merzbow『Cat Of Shell Vol.1』

MERZBOW
『Cat Of Shell Vol.1』

¥2,000+税
SDRSW-78
2020年1月17日リリース

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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾がスタート!このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源がリリースされる。本作『Cat Of Shell Vol.1』はもともと同タイトルでのリリースのために制作されたものの未発表となっていた音源。秋田氏からいただいた情報によると、本作のマスターとなったDATのindexには『Cat Of Shell』と『1930』の記載があったため後にリリースされたアルバム『1930』(Tzadik)にも関係する音源だと思われるが詳細は未確認となっている。また、この時期にリリースされたメルツバウ作品のアートワークには近代建築の写真が多く用いられていたため、今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用されている。本作の写真は『1930』と同じく新宿伊勢丹の照明器具。

<作品概要>
これまで6つのシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第7弾に突入。このシリーズでは1996年から1998年にかけての発掘音源を収めた6作が順次リリースされる。
1996~97年の未発表音源は過去に10枚組CDボックス「Merzmorphosis」(Youth Inc. 2012年)に数多く収録されたが、そちらにはこの時期に制作が行われた『1930』(Tzadik)や『Tauromachine』(Relapse / Release)に関係のあるマテリアルは含まれなかった。そのため後述する経緯から『1930』との関連が伺える本作『Cat Of Shell Vol.1』の音源もリリースされるのは今回が初となる。
本作は96年の録音で、もともと同タイトルでのリリースのために制作されたものの未発表となっていた音源。リリースに際し秋田氏からいただいた情報によると、本作のマスターとなったDATのindexには『Cat Of Shell』と『1930』の記載があったため、後にリリースされたアルバム『1930』にも関係する音源だと思われるが詳細は未確認となっている。『1930』の最終ミックスが行われたのは1997年12月24日であり、その音源は本作とは全く別のものだが、『1930』のMIXは既存のテープをElectro-HarmonixのPolyphazeに通して行われたため、その素材の一部として使用された可能性はあるとのことだ。
内容としてはシンセサイザーによるサウンドが前面化してきた時期の録音であるため、まずはそれによる高密度のノイズサウンドが大きな特徴となっており、反復音が巧く耳を引くバランスで鳴り続ける場面などからはテクノの影響なども伺えるが、2、3曲目では金属による発音をメインとしていた時期を思わせるひび割れたサウンドも聴き取れ、それらが一挙に畳みかける終盤の音響的な厚みが凄まじい。
また、この当時秋田氏は近代建築 (主に東京の関東大震災復興建築)に凝っており、この時期にリリースされた作品のアートワークにはそれらの写真が多く用いられ、作品のヴィジュアル面で欠かせない要素となっていた。そのため今回のシリーズのアートワークにも全て1998年頃に秋田氏が撮影した建築物などの写真が使用され、本作『Cat Of Shell Vol.1』の写真は『1930』と同じく新宿伊勢丹の照明器具の写真となっている。

よろすず

Track List:
01. Cat Of Shell Part 1
02. Cat Of Shell Part 2
03. Cat Of Shell Part 3

SDRSW77 Merzbow『Metallic (6CD BOX)』

MERZBOW
『Metallic (6CD BOX) 』

¥6,000+税
SDRSW-77
2019年12月20日リリース

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2018年にスタートしたスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズ、その第6弾としてリリースされた作品をまとめたボックスが登場!本ボックス〈Metallic〉には『Bluedelic+』『小品集 Vol.1』『Phillo Jazz』『小品集 Vol.2』『Live at 同志社大学』『Chameleon Body』の6作を収録。本シリーズは1993年から1995年の録音をメインに構成されている。この期間はメルツバウがライブを頻繁に行うようになってから数年が経過した地点に当たり、精力的な演奏活動の中で研ぎ澄まされた「金属」の扱いが最大の特徴といえる。同時期には『Venereology』『Pulse Demon』などメルツバウでも特に評価の高い作品が多数制作されており、本シリーズの音源もそれらに通じる凄まじいテンションを感じさせる。

<作品概要>
2018年よりスタートしたメルツバウの未発表/発掘音源を収めたアーカイブ・シリーズ、その6つ目のシリーズは1993年から1995年の録音により構成された『Bluedelic+』『小品集 Vol.1』『Phillo Jazz』『小品集 Vol.2』『Live at 同志社大学』『Chameleon Body』の6作であった。そしてそれらをまとめたボックス作品がこの〈Metallic〉である。
この時期の作品の特徴として、まず言及すべきはシリーズのタイトルにも表れている「金属」の扱いについてだろう。90年代に入りライブを積極的に行うようになってからのメルツバウの演奏では金属を素材とした自作楽器がよく用いられている。最も知られているのは金属のフィルムケースにバネを取り付けることで弦楽器的な動作を加えることを可能にしたタイプのものだが、ライブに際し鉄板などを用い即席で制作されることもあったようで、形状や素材の差異はあれど発音に繋がる構造は金属にコンタクトマイクを取り付けたシンプルなものであることが多いようだ。金属に(叩くなど)何らかの動作を加えたサウンドを作品の中に取り入れること自体はメルツバウの活動初期から様々なかたちで試みられてきたことではあるが、それを過激な即時エフェクトと組み合わせライブ演奏の中で様々な音響を発することができる固有の楽器と呼べるような状態へ昇華し、演奏や作品の中心に据えたのは90年代に入ってからの大きな特徴といえるだろう。
また、90年代以降の作風において過激なノイズサウンドと共に重要な役割を果たしている要素として、周期を持った音の扱いがある。前シリーズの時期ではこのような周期を持った音は現れる度に非常に耳を引く、ある種の異物感を伴ったものとして演奏の中に存在していたが、本シリーズの長時間の演奏ではより自然に組み込まれ、周期を持った音と炸裂するノイズが一体となることで時間を手繰り寄せるような推進力を演奏全体にもたらしている。
前シリーズからストレートに繋がる要素を多く持つ本シリーズであるが、ライブを精力的に行うようになり数年が経過する中で研ぎ澄まされ、着実に強度を増した演奏が収められたのがこの時期の作品であり、ライブ活発化以降の最初の到達点を示すものと捉えられるだろう。近い時期には『Metalvelodrome』『Noisembryo』『Hole』『Venereology』『Pulse Demon』などメルツバウの中でも特に知名度や評価の高い作品の制作が行われており、時期を同じくする本シリーズの演奏もテンション、クオリティともに凄まじいものがある。

よろすず

Track List:
CD-1 Bluedelic+
CD-2 小品集 Vol.1
CD-3 Phillo Jazz
CD-4 小品集 Vol.2
CD-5 Live at 同志社大学
CD-6 Chameleon Body

SDRSW76 Merzbow『Tapestary Of Noise (6CD BOX)』

MERZBOW
『Tapestary Of Noise (6CD BOX) 』

¥6,000+税
SDRSW-76
2019年12月20日リリース

Amazon  https://amzn.to/364jGKc

2018年にスタートしたスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズ、その第5弾としてリリースされた作品をまとめたボックスが登場!本ボックス〈Tapestary Of Noise〉には未発表のテープが多く残されていた1991年の録音を中心に構成された『Cloud Cock OO Grand (Another Mix)』『Crash For Hi-Fi Tapes』『Travelling』『Untitled 1991 Vol.1』『Untitled 1991 Vol.2』『Untitled 1991 Vol.3』の6作を収録。90年代初頭はメルツバウの活動においてライブの活発化により80年代のコラージュなどから過激なノイズサウンドへと作風の転換が行われた時期であり、本シリーズも全作が生々しいノイズ演奏を収めたものとなっている。

<作品概要>
2018年よりスタートしたメルツバウの未発表/発掘音源を収めたアーカイブ・シリーズ、その5つ目のシリーズはこれまでアーカイブなどの機会にあまり収録がなされておらず、未発表のテープが多く残されていた1991年の録音を中心に構成された『Cloud Cock OO Grand (Another Mix)』『Crash For Hi-Fi Tapes』『Travelling』『Untitled 1991 Vol.1』『Untitled 1991 Vol.2』『Untitled 1991 Vol.3』の6作であった。そしてそれらをまとめたボックス作品がこの〈Tapestary Of Noise〉である。
1991年の作品の特徴として、レコードのスクラッチやサンプリングが1980年代の『抜刀隊』の時のようなコラージュ的ではない新たな手法で使用されている点がまず挙げられる。それは具体的にはNextやDigitech社製のサンプリング・ディレイの導入によってもたらされた、よりリズミカルでカットアップ的な使用方である。この手法によるディレイ音の機械的な反復はシリーズの中で様々な形で用いられており、サンプリングされる音声やそのループ範囲などが切り替わることで場面や演奏の速度感の変化を瞬間的に演出したり、時には低い帯域でうねりグルーヴを生み出し、時には警報のように鳴り響き前のめりなノイズの炸裂を更に煽り立てるなど、幅広い機能を果たしている。
また、当時の作品は4chの複数のカセットの他に2chの複数のカセット、更に生演奏などをライブでカットアップし、ミックスすることで制作されていたが、今回はその素材となったテープ(ほとんどは4chのカセット)がカットアップなどを行わずほぼ未編集のまま使用されている。当時はTASCAM Porta Twoを使用してミックスが行われていたが、現在はその機材がないためTASCAM MFP-01を使用して新たなミックスが行われた。
メルツバウは89年のヨーロッパ・ツアー以降それまであまり行っていなかったライブを活発に行うようになったが、録音作品にもおいてもそれがダイレクトに反映され、90年代に入ってからの作品では80年代のコラージュなどとは異なる過激なノイズサウンドがメインとなっている。本シリーズはそのような作風の大きな転換期の貴重なドキュメントととしても、また以降のメルツバウの作品や演奏の雛形としても示唆に富んだ内容となっている。

よろすず

Track List:
CD-1 Cloud Cock OO Grand (Another Mix)
CD-2 Crash For Hi-Fi Tapes
CD-3 Travelling
CD-4 Untitled 1991 Vol.1
CD-5 Untitled 1991 Vol.2
CD-6 Untitled 1991 Vol.3