MERZBOW
『Ship Of Chicken (6CD BOX)』
¥6,000+税
SDRSW-107
2021年1月22日リリース
Amazon https://amzn.to/36w7ODd
2018年にスタートしたスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズ、その第10弾としてリリースされた作品をまとめたボックスが登場!本ボックス〈Ship Of Chicken〉には2004年から2005年にかけての音源を収めた『1633+』『Sphere Sessions』『Plasma Door』『Merzbird Variation』『Electronic Union』『Black Rome』の6作を収録。1999年から試みられたラップトップのみでの演奏/制作の到達点が示される時期の重要な記録。
<作品概要>
2018年よりスタートしたメルツバウの未発表/発掘音源を収めたアーカイブ・シリーズ、その第10弾シリーズは2004年から2005年にかけての音源を収めた『1633+』『Sphere Sessions』『Plasma Door』『Merzbird Variation』『Electronic Union』『Black Rome』の6作であった。そしてそれらをまとめたボックス作品がこの〈Ship Of Chicken〉である。
この時期メルツバウは『Merzbird』(Important Records, 2004)、『Sphere』(Tzadik, 2005)、『Houjoue』(Dirter Promotions, 2005)、『Turmeric』(Blossoming Noise, 2006)などをはじめ膨大な数の作品を発表し多くの海外公演を行うなど多忙であり、完成された状態で未発表となっていた音源は少なかったため、今回のシリーズでは主にライブ用のリハーサル音源を編集したものが収められている。リハーサル音源ではライブを想定した楽曲構成がとられており、当時のライブで繰り返し使用されていたパターンも含まれていたが、重複する部分はなるべく編集でカットされ作品としての個別性は確保されている。ライブのリハーサル音源以外では当時ごく少数しかリリースされなかった作品からの再収録や既発曲のロング・ミックス、アウトテイク等が収録されている。
メルツバウは2005年の後半頃からライブでラップトップに加えて自作楽器やアナログ機材を併用するようになるため、本シリーズの時期は1999年から試みられたラップトップのみでの演奏/制作の到達点と捉えられるだろう。この時期には『Merzbird』、『Merzbuddha』(Important Records, 2005)、『Merzbuta』(Important Records, 2005)などの非常に完成度の高い作品がリリースされており、これらの作品に特徴的なアシッドなベースループなどは本シリーズ中のリハーサル音源などでも活用されている。
また、2003年から秋田氏が思想的にVeganになった関係でメルツバウとしての音楽制作のテーマもVeganarchism (Vegan Anarchism)へと向かい、アートワークやタイトルなどにも動物のモチーフが数多く登場するようになっている。今回のシリーズでは『Plasma Door』の1、2曲目や『Merzbird Variation』の2曲目においてアヒルやニワトリの鳴き声がサンプリングされておりサウンドにおいても思想的にVeganになった影響が見られる。
よろすず
CD List:
CD1 1633+
CD2 Sphere Sessions
CD3 Plasma Door
CD4 Merzbird Variation
CD5 Electronic Union
CD6 Black Rome