MERZBOW
『27 August 2006』
¥2,000+税
SDRSW-109
2021年1月15日リリース
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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第11弾がスタート!今回のシリーズでは2006~2007年の音源がリリースされる。この時期はメルツバウが1999年から試みていたラップトップ・コンピューターのみによるライブを止めて再びアナログ機材を使うようになった時期にあたり、渋谷Mixroofficeでのライブ音源を収録した本作でもEMS Synthi A、アナログ・ノイズ・ペダル、コンピューターが用いられている。シンプルで力強い構成によって使用機材それぞれのサウンドが高密度で味わえる。
<作品概要>
これまで10のシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第11弾に突入。
今回のシリーズでは2006~2007年の音源がリリースされる。
この時期の作品には『Minazo』(Important Records, 2006)、『F.I.D. (Fur Is Dead)』(Fourth Dimension Records, 2006)、『Bloody Sea』(Vivo, 2007)、『Merzbear』(Important Records, 2007)、『Peace For Animals』(Quasi Pop Records, 2007)などがあるが、これらの作品がそれぞれ江ノ島水族館で飼育されていたミナミ・ゾウアザラシ追悼、毛皮反対、捕鯨とイルカ漁反対、熊虐殺反対、靖国神社放鳩式への抗議というメッセージを持っていることからもわかる通り、2003年に秋田氏がヴィーガンとなって以降の動物の権利に対する眼差しがより具体的な問題への反対声明として作品上に表れたことがまず目を引く特徴となっている。
加えてこの時期には音楽的な面でも1999年から試みられたラップトップ・コンピューターのみによるライブを止めて再びアナログ機材を使うようになるという大きな変化があった。最初はラップトップに自作楽器といくつかのエフェクターを足したのみの構成であったが、時期が進むにつれ次第にアナログの比重が増えていくこととなる。加えてこの頃にはラップトップのみでのライブでは止めていたステージ上のギター・アンプと ベース・アンプの使用も再開されている。
本作『27 August 2006』にはタイトル通り2006年8月27日に行われた渋谷Mixroofficeでのライブ音源を収録。この日のイベントは東京のレコードストアであるLos Apson?の12周年記念として行われ、ライブアクトとしてメルツバウを、DJにTOHRU TAKAHASHIとMOODMANをブッキングした刺激的なものであった。
演奏は同時リリースとなる『15 August 2006』と同様EMS Synthi A、アナログ・ノイズ・ペダル、コンピューターを用いたもので、激しいノイズサウンドから反復音が牽引する場面へ、そしてそれが切断され更なるノイズの横溢へと展開していくシンプルで力強い構成が印象深い。そしてそのシンプルな構成ゆえに、メタル・デバイスによる歪んだサウンドや、空間をスクラッチするような、または機関銃の乱射を思わせるような触覚性の高い電子音の存在感を高密度で味わえる。
よろすず
Track List:
01. 27 August 2006