MERZBOW
『Feedback Purple Yellow』
¥2,000+税
SDRSW-113
2021年3月19日リリース
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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第11弾に突入!今回のシリーズでは2006~2007年の音源がリリースされる。この時期はメルツバウが1999年から試みていたラップトップ・コンピューターのみによるライブを止めて再びアナログ機材を使うようになった時期にあたり、また、2003年に秋田氏がヴィーガンとなって以降の動物の権利に対する眼差しがより具体的な問題への反対声明として作品上に表れてきた時期でもある。本作『Feedback Purple Yellow』に収められているのは2008年リリースのアルバム『Here』(L. White Records)のための試作として録音されたものの結局そちらには使用されず未発表となっていた音源。ラップトップからと断定できるようなサウンドも非常に少なくなっており、アナログ機材の使用が全面的になってきたことを覗わせる内容。
<作品概要>
これまで10のシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第11弾に突入。
今回のシリーズでは2006~2007年の音源がリリースされる。
この時期の作品には『Minazo』(Important Records, 2006)、『F.I.D. (Fur Is Dead)』(Fourth Dimension Records, 2006)、『Bloody Sea』(Vivo, 2007)、『Merzbear』(Important Records, 2007)、『Peace For Animals』(Quasi Pop Records, 2007)などがあるが、これらの作品がそれぞれ江ノ島水族館で飼育されていたミナミ・ゾウアザラシ追悼、毛皮反対、捕鯨とイルカ漁反対、熊虐殺反対、靖国神社放鳩式への抗議というメッセージを持っていることからもわかる通り、2003年に秋田氏がヴィーガンとなって以降の動物の権利に対する眼差しがより具体的な問題への反対声明として作品上に表れたことがまず目を引く特徴となっている。
またこの時期には音楽的な面でも、1999年から試みられたラップトップ・コンピューターのみによるライブを止めて再びアナログ機材を使うようになるという大きな変化があった。最初はラップトップに自作楽器といくつかのエフェクターを足したのみの構成であったが、時期が進むにつれ次第にアナログの比重が増えていくこととなる。加えてこの頃にはラップトップのみでのライブでは止めていたステージ上のギター・アンプとベース・アンプの使用も再開されている。
本作『Feedback Purple Yellow』に収められているのは2008年リリースのアルバム『Here』(L. White Records)のための試作として録音されたものの結局そちらには使用されず未発表となっていた音源。耳をつんざくような自作楽器のサウンドと鈍くブーミーに歪んだノイズ音響がどちらがメインともいえず並行的に疾走する場面が多く、その相乗効果によって非常に速度感を感じさせる演奏となっている。ラップトップからと断定できるようなサウンドも非常に少なくなっており、アナログ機材の使用が全面的になってきたことを覗わせる内容。
よろすず
01. Feedback Purple Yellow
02. Here Etude 1
03. Here Etude 2
04. Here Etude 3