MERZBOW
『Insect 801』
¥2,200(with tax)
SDRSW-122
2021年7月16日リリース
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スローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズは第13弾に突入!今回のシリーズでは東日本大震災への創作での反応、直接的なアニマル・ライツではないテーマへの移行の始まり、そして新たな機材(小型のオシレーター・シンセ、ドローン・マシーン、ミニ琴など)の導入があった2011~2012年の音源がリリースされる。本作『Insect 801』には『Konchuuki』(Essence Music, 2015)制作時の音源3曲を収録。28分ほどに及ぶ2曲目ではMach Rhythm Box RB-801というビンテージ・リズム・ボックスの音をオシレーターで変調したリズムが使用されており、終始非常にわかりやすいかたちでリズミックなサウンドが中心に居座るメルツバウとしては珍しいタイプの演奏となっている。
<作品概要>
これまで12のシリーズがリリースされているスローダウン・レコーズによるメルツバウの未発表音源を中心に収めたアーカイブ・シリーズは第13弾に突入。
今回のシリーズでは2011~2012年の音源がリリースされる。
この時期には東日本大震災があり、メルツバウは福島とチェルノブイリの原発事故による放射能汚染をテーマにした『Dead Zone』という作品を2011年にウクライナのレーベルQuasi Pop Recordsからリリース、他にも『UZU ME KU』(Samboy Get Help! Recordings, 2012)のジャケットに用いられた長沢浄水場の写真には震災によって亀裂の走った柱が映っているなど、早くから創作によって事態への反応を見せた。
また、英Hypnagogiaの依頼によりこの時期に着手された「聖牛」をテーマにした三部作『Kamadhenu』、『Surabhi』、『Gomata』は引き続きアニマル・ライツがテーマの作品ではあるが、『Lop Lop』(Rustblade, 2011)、そして後の『Konchuuki』(Essence Music, 2015)など直接的なアニマル・ライツではないテーマへの移行が徐々に見られる時期でもある。
加えて機材面でも新しく小型のオシレーター・シンセ、ドローン・マシーン、ミニ琴などの導入があり、サウンドを非常に強く特徴づけている。
本作『Insect 801』には『Konchuuki』制作時の音源3曲を収録。28分ほどに及ぶ2曲目ではMach Rhythm Box RB-801というビンテージ・リズム・ボックスの音をオシレーターで変調したリズムが使用されており、終始非常にわかりやすいかたちでリズミックなサウンドが中心に居座るメルツバウとしては珍しいタイプの演奏となっている。1曲目と3曲目でも新たに導入したオシレーター・シンセやドローン・マシーンによるものと思われる凹凸を感じさせるノイズ音響や粒立ちの変化していくドローンなどが、サウンドの新たな、そして独特の色付けとして活躍している。
よろすず
01. Fuyumushi
02. Minazuki 2915
03. Minazuki 1832