阿木 譲の「ZERO ( Ground Zero ) 世代のための80年代音楽再構築/再生」
阿木 譲の「ZERO ( Ground Zero ) 世代のための80年代音楽再構築/再生」
第1回 FACTORY Records 1978 - 1990
17th ( mon ) - 19th ( wed ) May 2010
pm 19.00-pm23.00
charge 1000yen
3日間通し 2000yen
bricoleur - 阿木 譲
at nu things JAJOUKA
ロックが終焉した後のパンクやニューウェイヴ以後の80年代
同じ小さな物語を信じていた顔のない若者たちは
発砲スチロールでできたシヴァ神を信じ
せいぜいがゴアトランスなどにみられたエコ=E感覚 ( エコロジー、エコノミー ) のなかに埋没し
いつのまにか結婚し家族を持ちマイホームの一軒家を買ってローンを払い続けるか
引き蘢るかのどちらかを選択せざるを得なかった
それらバラバラになった弧族たちは
各人の愛する物語をそれぞれに愛した時から
他者とのコミュニケーションに破綻をきたしていたのだ
それと同時に彼らは新しい音楽を聴くことも諦めてしまった
40歳世代と同じ過ちを繰り返さないために
若い10-30代のグラウンド・ゼロ(ground zero)世代のために
阿木譲が80年代音楽を再構築、再生する3日間
第1回はジョイ・ディヴィジョンからハッピーマンデーズまでの
ファクトリーレコードの全ての音源を再生/ブリコラージュします
錯綜し混乱した現在の音楽情報
だれもが見失ってしまった
正しい真の音楽情報を知るためにまずここから始めよう
阿木譲のOblique Strategiesでの
Cascades 71からCascades 81までを参照ください
http://www.nu-things.com/blog/2008/05/cascades_71.html
http://www.nu-things.com/blog/2008/06/cascades_80.html
*来店くださった方には、その日阿木譲がかけた曲をコンパイルしたCDRを、住所と名前を明記くださった方には、後日もれなく郵送し差し上げます ( 郵送代はそちら側負担 ) 。
最近のクラブ系、それもエレクトロニックなBeats-Downtempo-Dubstepの流れを聴いていると、そこには、ロックもニューウェイヴも、ノイズも音響系もデトロイトテクノもすべての過去のアヴァンギャルドな音楽を横断する切り口がみられる。これこそがロックの現在形と言わざるを得ないほどに新しい
ヴィジョンがみられる。こうした動きの中で特に驚いたのは、ドイツ/ケルンのKompakt Schallplatten ( あのThomas Fehlmanの " Gute Luff " などがリリースされている現在最も最重要なレーベル ) からリリースされたSigur Rosの" Gobbledigook Remix " で、シガー・ロスといえば1994年結成されたアイスランド出身のポストロックバンドで、シューゲイザーといわれるフィードバック・ノイズや歪んだアンビエント的浮遊感のあるギターサウンドが特徴の、ニッポンのロックファンにも馴染み深いアーティストだが、彼らのオルタナティヴ・ロックにも、ビート-ダウンンテンポ-ダブステップのシャーマニックな原始ビートが構築されていて、クラブ系エレクトロニックのジャンルに侵入していることだった。80年代中期にロックマガジンで置き去りにしてしまっていたボクのなかのロックをもう一度、手許に引き寄せロックとはなんだろうと考え直しているのだが、そのなかでも大阪でのロックシーンを検証してみて、80年代以後、同じ輪の中を回転しているだけで、70年代後半のパンクや80年代中期のノイズで前進することなく、まったく時代からは後退していることに気付いた。その原因はまたの機会にちゃんと書くつもりだが、それはなによりも80年代以後のロックシーンでの情報がまったく誤解されたまま、今日まで遮断されていたからだ。言い直すならこの頃のイギリスやヨーロッパのロックやNew Wave、エレクトロなんて現在40代の音楽ファンは誰も聴いていなかったのだ。この「ZERO ( Ground Zero ) 世代のための80年代音楽再構築/再生」やnu things JAJOUKAは、ボクにとっても、放りっぱなしにしていたロックの時代と現在とを繋ぐための始動でもある。 ( 2010年5月11日追記 )
Sigur Ros - Gobbledigook - Gluteus Maximus Mix
**この " Sigur Ros - Gobbledigook - Gluteus Maximus Mix " は、5月29日sat pm11.30-am04.00にnu things JAJOUKAで行う「BRICOLAGE vol.02 " You Know Your Own Music When You Hear It One Day " Brion Gysin」でのクラブ系エレクトロニックの先端で起こっている神話体系再構築で展開します。