2010年02月 アーカイブ

2010年02月03日

THE HERITAGE ORCHESTRA

THE HERITAGE ORCHESTRA
GABRIEL PROKOFIEV
CHRIS BOWDEN

最近、パソコンの前に座る時間が多くなって、ブログの原稿書きに行き詰まって手を休めたときに、気になる情報を片っ端から検索し、ネットサーフィンしていると、とても興味深い情報に巡り会うことがある。そのひとつは、謎の惑星Planet X=ニビル (Nibiru ) についての情報である。地球や人類の浄化、世界を新陳代謝しようと2012年の12月下旬にニビル星が地球に再接近して計り知れない影響をたらすだろうという話だ。ニビルとは、太陽系の10番目の惑星、公転は太陽を3600年周期で回る超楕円軌道、木星に匹敵する大きさ、
HERITAGE ORCHESTRA FEAT. DJ YODA - G. PROKOFIEV CONCERTO FOR TURNTABLES AND ORCHESTRA
with remixes by Medasyn, Li'll Bo Tweak, Monster Bobby, Heavy Deviance, Cerebral Productions, Kreepa And More
( NONCLSS 005 )
衛星を5つ(子供星)をもつ褐色矮星で、それが接近すると、自転に伴う極が、何らかの要因で現在の位置から移動するポール
シフト、巨大地震・地殻変動、巨大津波、異常気象、巨大噴火が起こるという。まるで古代マヤ人が2012年の冬至ごろに訪れると予想した人類滅亡に関する幾つかの仮説を元に製作された映画 " 2012 " や " デイ・アフター・トゥモロー " のような話だが、先日のハイチでの大地震やニッポンでも頻繁に起こっている地震、世界の異常気象など、なんとなくリアルに思え、" ニビル" 接近の話を信じているひとが想像以上に多いので、笑ってすまされない。それと気付いているひとは気付いているだろうが、Oblique Strategiesでのアーカイヴでも、新しい音楽でも、すべてが不思議となぜか地中海周辺、アフリカ、中近東などバルカンやイスラム世界のサウンドに集約されることもあってか、聖書の原典と言われている" エクノ書 " や " シュメール版聖書 " などを読んだりする機会が多く、そこにも " 1粒の麦、つまり1人1人の人間を殺害し、全人類を殺害する事は、世界全体に貢献し神の再来を早める " という預言的記述などがあり、ひょっとしたら我々人類はイルミナティの、ユダヤやフリーメイソンの陰謀のような、得体の知れない大きな陰の力で操られているのかな、などと宇宙大の歴史と人類の悲惨な近未来を思う暗くも楽しいイメージ遊びにほうけている。さて、ここのところクラブ系の新しい情報がなおざりになっているので、少し触れておこう。先端の音楽情報で最も注目しているのは、ヘリテージ・オーケストラで、彼らのノンクラシカルなサウンドは、nu jazzに飽きたひとには是非聴いてもらいたいアルバムだ。

Heritage Orchestra Introduction

***A short film we made about the making of the Heritage Orchestra album.

ヘリテージ・オーケストラ ( Heritage Orchestra ) は、プロデューサー/オーケストラ・マネージャーのChris Wheelerとコンポーザー/オーケストレーター・アンド・コンダクターのJules Buckleyの2人が発起人で、ロンドンのCargo clubのパーティーで45のピースで結成され実現された。 2006年にGiles Petersonの手がける新レーベルBrownswood Recordingsからファーストアルバム " The Heritage Orchestra " をリリースしたことは知っていたが、どうもボクはジャイルスの名前がでると、引いて避けてしまう癖があって、リアルタイムにその作品を購入しなかった。アルバムにはボクの一押しのサックス奏者クリス・ボーデンが'96年に作曲したソウルジャズ・レコードから発表されていた " Mothes and Daughters Now Mothers " と" Ballad for Strings " の2曲が収録されていることを知ってはいても・・・ ( このへんはどうも偏屈だな ) 。しかし去年の10月にヘリテージ・オーケストラの2枚目 " Heritage Orchestra feat. DJ Yoda / G. Prokofiev Concerto For Turntables And Orchestra " がノンクラシカル・レーベルからリリースされ、そこでエレクトロニック・ミュージック・プロデューサー、作曲家のガブリエル・プロコフィエフ ( Gabriel Prokofiev ) の名前をみつけ、プロコフィエフといえば、ボクの好きなバレエ曲 " ロメオとジュリエット " や交響曲 " ピーターと狼 " を作曲したロシアの作曲家、セルゲイ・プロコフィエフ ( Sergei Sergeevich Prokofiev )となにか関係があるのだろうかと、調べているうちに、やはり彼の孫息子であることが判明し、にわかに興味を持ったというわけだ。ガブリエルはバーミンガム大学で電気音響の構成と民族音楽学を研究した29歳のブロンドの髪の毛とロシア貴族の面影や名残を持つ作曲家で、、2004年にはイースト・エンドにあるクラブフロアで初演するための、ジャズとクラシックが融合した弦楽4重奏曲を作曲し、Emma Smith (first violin)、Jennymay Logan (second violin)、Vincent Sipprell (viola)、Laura Moody (cello)による古典的な演奏とDJがプレイするダンス・リミックスといった構成で挑戦するなど、現在ロンドンで最も熱い新しい作曲家として注目され始めている。ヘリテージ・オーケストラの2枚目の作品には、ジョン・ケージなどのアメリカのアヴァンギャルドにある大胆な不協和音、および複雑なリズムの使用、ターンテーブリズム、リミックスなどのテクニックが見られ,ストラビンスキーやショスタコヴィッチを思わせる古典的音楽の断片、バロック、アフリカの音楽、ジャズ、ダンスミュージックなどが折衷主義的に融合されている。nu jazz以降の新しいヴィジョンがやっと見えてきたようだ。ほんとうは誰にも教えたくなく、ひとり愉悦に浸っていたかった作品だったのだが。

The Bays and The Heritage Orchestra at The Liverpool Phil
http://www.youtube.com/watch?v=HY54PDPEvvc

**The Bays and The Heritage Orchestra play the The Liverpool Philharmonic Hall, headlining the Fresh Festival to open Liverpool's City Of Culture 2008

Opera North interview with Gabriel Prokofiev

**Gabriel Prokofiev talks about 'Back to the Electric Palace' an Opera North Projects event, held in November 2008, combining short films with live music composed for the event.

Beardy Man and The Heritage Orchestra live at the De La Warr Pavilion, Bexhill, UK 14th Nov 2009
http://www.youtube.com/watch?v=SmHsTo8bPLg

Eumir Deodato & The Heritage Orchestra - A. S. Zarathustra
http://www.youtube.com/watch?v=Lb7rTiP6dnE
**Eumir Deodato & The Heritage Orchestra
@ Hackney Empire - LONDON
Also sprach Zarathustra (Richard Strauss)
2001: A Space Odyssey
Deodato on Rhapsody

Tate Ensemble +DJ "G Prokofiev dance #2" EXCERP live @ Cargo
http://www.youtube.com/watch?v=u2CMjoHL1Yo

Nonclassical
http://www.myspace.com/nonclassicalmusic

http://nonclassical.co.uk/

HERITAGE ORCHESTRA FEAT. DJ YODA - G. PROKOFIEV CONCERTO FOR TURNTABLES AND ORCHESTRA
with remixes by Medasyn, Li'll Bo Tweak, Monster Bobby, Heavy Deviance, Cerebral Productions, Kreepa And More
( NONCLSS 005 )
01. Introduction 'Griem Eye'
02. Adagietto 'Irreguluv'
03. Largo Pesante - Aleegro - Largo
'Malmo'
04. Andante 'Meditnow'
05. Allegro Gavotte 'Snow Time'
remixes
06. Heavy Deviance 'Marsui Lui Neacsu Rip' remix
07. G Prokofiev 'Crate Diggin' remix
08. David Schweitzer '5th Movement' remix
09. Medasyn 'Non' Stop remix
10. Monster Bobby remix
11. Li'll Bo Tweak's Voodoo Drums mix
12. Cerebral Productions remix
13. Radioproof X(II) remix
14. Kat! Heath! remix
15. Kreepa remix
16. Tivannagh L'Abbe Overturemix
composed by Gabriel Prokofiev
recorded @ Studio 3, BBc Studios, Maida Vale
recording engineered by Simon Askew
produced & mixed by Gabriel Prokofiev @ The Sweatshop, London E2
mastered by Stuart Hawkes @ Metropolis
executive producer: Will Dutta, Chimera Productions
condactor - Julies Buckley
turntables - DJ Yoda
violin I - Marianne Haynes, Sam Aylward, Kath James, Martin Lissola, Rosie Tompsett, Christy Morgan
violin II - Penny Ainscow, Patric Roberts, Catriona Parker, Nat Jones, Fran Simmons, Kit Massey
viola - Felix Tanner, Catrin Win Morgan, Helen Coatly
cello - Ben Trigg, Jon Cottle, Rhian Porter, Tas Hodges
double bass - Tom Farmer
trumpet - Freddie Bols, Owain Harris
trombone - Bob Dowell, Alan Hardiman
french horn - Lidsay Kempley
bass clarinet - Sam Bullard
oboe - Pascale Pooran
flute - Emily Hall
percussion - Stuart Semple, Ian Tripp, Tommy Foster
artistic director - Chris Wheeler
*all remix sounds were taken solely from original master recordings of the concert
design/ illustration: Make
photography: Make/G.Prokofiev, Dan Wilton and Steve Bliss
NONCLASSICAL 2009

Concert for Turntables & Orchestra

THE HERITAGE ORCHESTRA / THE HERITAGE ORCHESTRA ( B002CD )
1. Mothers and Daughters Now Mothers (C.Bowden )
composed by Chris Bowden, orchestrated by Jules Buckley
alto sax solo - Chris Bowden, fender rhodes solo - Ross Stanley
2. d'Lin ( m.Calvert )
composed by Matt Calvert, orchestrated by Jules Buckley
drums solo - Adam Betts
3. Sky Breaks ( J.Buckley, m Calvert, RJ Holland 9
composed by Jules Buckley, creative input from Jo Wills
lead vocal - Liz Swain, guitar solo - Matt Calvert
trombone solo - Trevor Mires, lyrics by RJ Holland
4. Ballad for Strings ( C Bowden )
composed by Chris Bowden, orchestrated by Jules Buckley
solo sax - Chris Bowden
5. Tell Me Storie ( J Buckley, RJ Holland )
composed by Jules Buckley, lead vocal - Natalie Williams
soprano sax solo - Sam Bullard, lyrics by RJ Holland
The 1890 Affair ( J Buckley )
6. I
7. II
tenor sax solo - Tom Challenger
8. III
all music played by The Heritage Orchestra
recorded at Abbey Road Studios in Studio 1
from 21-23 November 2005
mixed at Loud Mastering by John Dent
Jules Buckley - composer, orchestrator & conductor
Chris Wheeler - producer, orchestral manager
Dilip Harris - engineer
Stephen 'scrap' Marshall & Robert Houston - abby road assistant engineer
Giles Peterson - A&R
www. theheritegeorchestra.com
BROWNSWOOD RECORDINGS 2006

**あるニッポンのclub jazz系のミュージシャンに去年インディペンデントでリリースしたCDの売り上げを聞いたら、ヌケヌケと5000枚以上だなんて言ってた。嘘ついてるなと、すぐに分かったけれど・・。5000枚も売れれば彼らの単独ライヴでも、最低でも50人以上の集客があって当たり前だが・・。最近はレコードやCDの公式な売り上げを、レコード店であれ、ジャーナリストあれ、ミュージシャンであれ、誰も言わない。きっとあまりの売れなささに、ほんとのこと言うのが恥ずかしいのだろう。ワシントン・ポストの記事によると、有名なクラシックのアルバムだって、ダウンロードを入れて5000部、CDやレコードの週単位の売り上げが200枚、それも1ヶ月もすれば売れ行きが止まる。それが現実だ。まして、ここで紹介しているクラブ系のCDや洋楽なども、全世界で売れているのは、多くがきっと500枚から行って3000枚程度だろう ( その半分は日本に輸出され、我々ニッポン人が購入し聴いているのだ ) 。名刺のようにミュージシャンが、もうレコードやCDなど毎年リリースするような時代ではないのかも。作るならこのヘリテージ・オーケストラのように録音にお金をかけ贅沢な音響の構築を図るか、コレクターの購買欲をくすぐる美術品のようなオブジェとして、せいぜい100部ほどの限定盤として発表するという戦略をたてるしかないだろう。なににしても、CDやレコードはミュージシャンが次なるステップのライヴ活動を行うための、引き金に過ぎない。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/01/29/AR2010012904193.html

2010年02月19日

SORDIDE SENTIMENTAL

Oblique Strategiesでのアーカイヴを始めてからもう2年も経とうとしている。1日平均1500-1700のVisitsがあるが、80%以上は国内からで、外国からはRussian Federation、Canada、Germany、Netherlands、France、Italy、Switzerland、United Kingdom、Poland、Swedenなどからも毎日少なからずアクセスがある。それがすべてOblique Strategiesを目的に訪れてくれているのではないだろうが、最近海外から懐かしい人物からメールをもらった。ひとつはフランスのルーアンに住み '80年代に " ソルディデ・センチメンタル" を設立し、スロッビング・グリッスルやジョイ・デヴィジョン、ドゥルッティ・コラムなどのレコードをリリースしていたジャン・ピエール・ターメルと、この月末には、そこからルーアン美術学校と共同製作したレコードをリリースするレニエ・ルリコレのプロダクションからで、懐かしさと同時に
ジャン・ピーエールが元気に活動を続けていることを知って、とても嬉しく思った。彼とはまた再びなにか仕事でもできればと考えている。ボクがルーアンにあるジャン・ピエール宅を訪ねたのは、'81年の6月だったから、あれからもう30年近い歳月が経っている。当時彼に美しいゴチックのフランボワイアン様式のセントーエンの大修道院の鐘楼や、ペストがヨーロッパに広がった頃の名残の骸骨の彫像が飾られていたサンマクロウのルーアン美術学校などを案内してもらったことも、ついこの間のことのように思っていたが、時の経つのは早いものだ。そして、もう1通のメールは30年前にロックマガジンを読んで下さっていた現在ニューヨークに住み、ご主人と音楽活動なさっているTakakoさんからで、ボクのブログを偶然ご覧になったのだろう " 阿木さん、生きていらっしゃったのですね。私は阿木さんが亡くなってしまったと思いこんでいました。その為に、ロックマガジンもヴァニティも無くなってしまったのだと思っていました。阿木さんは生きていた、そう思っただけで、メールをせずにはいられない思いで。生きておられてよかったです。これからのご活躍をお祈りしています。万歳!!!" というものだ。80年代中期、誰が吹聴したのか知ってはいるが、ボクがすべての過去を清算して沈黙を守り、ある意味で隠居生活に入った頃、いつの間にか社会はボクを殺し抹殺しようとしていたようだ。ブログやアーカイヴによって途絶えていた人間関係が再び繋がることは、最もボクにとっては嬉しいことかも知れない。
( 写真はルーアンのジャン・ピエールの自宅でインタヴューした " rock magazine " に掲載していたもの。左がジャン・ピエールで右がボク。少々荒くて見にくいが )


Sordide Sentimental
http://sordide-sentimental.com/

2010年02月21日

LAST ELECTRO-ACOUSTIC SPACE JAZZ & PERCUSSION ENSEMBLE (YESTERDAYS NEW QUINTET) / WHITEFIELD BROTHERS

LAST ELECTRO-ACOUSTIC SPACE JAZZ & PERCUSSION ENSEMBLE (YESTERDAYS NEW QUINTET)

2007年の " Summer Suite " の続編としてリリースされたMadlibのジャズプロジェクトYesterdays New QuintetのThe Last Electro-Acoustic Space Jazz & Percussion Ensemble" Miles Away " は、ロイ・エアーズ、ファロア・サンダース、ジョン・コルトレーンなどの60-70年代のジャズにインスパイアされた、彼ら英雄たちに捧げられたワルツ、バラード、モーダル、スウィンギング・ファンクなどからなる新たな解釈で再構築されたカヴァー曲がコンパイルされたもの。今年に入ってリリースされたアルバムのなかでは、未来派のスペイシーなパーカッシヴ交響曲、スピリチュアル・ジャズとして格別の出来上がりをみせている最高作だ。Radek DrutisとJeff Jankによるジャケット・アートワークや、両開きのインナー・スリーヴもレコードマニアのコレクター欲を刺激するほど素晴らしい。今年に入ってからは、よりレコードやCDの売れない時代に突入したが、そんな状況のなかで、なにを我々が購入するべきかがより明確になってきたように思える。ダンス用にリリースされる糞12インチEP盤などには、もはや目もくれないで ( 輸入レコードショップがいまのようにクラブ、DJ用の12インチEPを輸入し続ければ、いずれこの12インチEPの在庫の山を抱え店の経営の首を絞め倒産、閉店に追い込まれるだろう。シングルならオルタナ・ロックに見られるように7インチの、初期リッキーチックでのFCQのように10インチの時代だ ) 、値段は張ってもしっかりとしたコンセプトと、贅をつくしたジャケット・アートが見られるLP ( CD ) さえ購入しておけば、間違いはない。先端の音楽シーンはゆっくりゆっくり動いているだけだし,奇をてらう時代でもない。リスナーは、音楽的に深化し、昇華したものさえ選べばいい。Stones Throwの作品も、初期の頃はなんでも買っていたけれど、やはりいまでも充分鑑賞に堪えうるのは、このYesterdays New Quintetと、Heliocentrics、Koushik、Madvillainくらいだろう。2000年初期のアブストラクト/カットアップ・ジャズからYesterdays New Quintetの音楽も、より明確な構造を持つ正当派ジャズの道を歩み始めた。

MADLIB'S LAST ELECTRO-ACOUSTIC SPACE JAZZ & PERCUSSION ENSEMBLE - TONES FOR

****The Last Electro-Acoustic Space Jazz & Percussion Ensemble
Miles Away (Stones Throw)
Miles Away is the latest in releases to evolve from producer & arranger Madlib's first jazz releases with the group Yesterdays New Quintet.
Miles Away is a jazz fusion album which has been tweaked and revised for over two years when it was first announced. Cover painting by Radek Drutis, design by Jeff Jank.

LAST ELECTRO-ACOUSTIC SPACE JAZZ & PERCUSSION ENSEMBLE (YESTERDAYS NEW QUINTET) - MILES AWAY ( STH 2171 )
Yesterdays New Quintet
A:1 . Derf (for Derf Reklaw)
2. One for the Monica Lingas Band
3. Horace (for Horace Tapscott)
B: 1. Waltz for Woody (for Woody Shaw)
2. Shades of Phil (for Phil Ranelin)
C: 1. Balck Renaissance (for Harry Whitaker)
2. Tones (for Larry Young)
3. Mystic Voyage (for Roy Ayers)
D: 1. Two Stories for Delight (for Dwight Tribble)
2. The Trance & The Pharoah (for John Coltrane & Pharoah Sanders)
produced & arranged by Madlib
cover painting by Radek Drutis
STONES THROW 2010

http://www.digitalinberlin.de/madlib-miles-away/

http://www.myspace.com/madlib

http://www.stonesthrow.com/

WHITEFIELD BROTHERS - EARTHOLOGY ( NA 5047 )

WHITEFIELD BROTHERS - EARTHOLOGY ( NA 5047 )
A: 1. Joyful Exaltation (Feat. Bajka)
2. Safari Strut
3. Reverse (Feat. Percee P & MED)
B: 1. Taisho
2. Sad Nile
3. The Gift (Feat. Edan & Mr.Lif)
C: 1. Ntu
2. Pamukkale
3. Alin
D: 1. Breakin' Through (Feat. El Michels Affair)
2. Sem Yelesh
3. Lullaby for Lagos (Feat. Quantic)
4. Chich
Bajka ( vocals ) , Thomas Myland ( organ, organ bass, Clavinet ), NW ( drums, marimba, bamboo, percussion ), JW ( bass, elka, kollage, gong, electric piano ), Wolf Schick ( flute, clarinet, alto sax ) Niko Schabel ( clarinet, alto sax ) , Zdenk Curulija ( bell, percussion ), Bo Baral ( tambour, percussion ) , Percee P ( vocals ), Med ( vocals ), Boogaloo Velez ( percussion ), Masaru Nishimoto ( koto, flute ), Stu Krause ( trumpet ), Ben Abarbanel - Wolff ( tenor sax ), Johannes Schleiermacher ( baritone sax ), ........
recorded Brooklyn and Halfaroom, 45 Studio Munich and Manhattan...
excutive produced by Egon & White Brothers
art direction by Lewis Heriz
NOW AGAIN 2010
ホワイトフィールド・ブラザーズは、アフリカとアメリカの伝統音楽を押さえながら、サイケデリックな催眠性のある地球学的 ( アースロジカル ) アフリカン・インフルエンス・ファンクを展開している。世界の異なった民族の音楽の研究に目眩がするような時間を裂き、アジアのエキゾチックな器具や木琴、弦楽器、アフリカのポリリズムと中米の、そしてアラビアの打楽器などを駆使して彼らは21世紀の新しいグローバル・ミュージックを構築する。ホワイトフィールド・ブラザースの音楽を聴いていると、元Poets of Rhythmのメンバーだったドラム奏者のMuggy Whitefield ( Max Weissenfeldt ) とギタリストのJay Whitefield ( Jan Weissenfeldt ) がドイツ人兄弟だなんて思わないだろう。それほど黒っぽいアフリカとブラジリアン、中近東周辺のグルーヴが渦巻いている。この作品以前には、2001年に " In the Raw " というアルバムを発表している。70年代プログレッシヴ・ロックを聴いていた人間なら、今頃イエスの " going for the one " やキング・クリムゾンの " In The Court Of The Crimoson King " など持ち出さないで、このホワイトフィールド・ブラザーズくらい聴いて下さいよ。エレキギターが音楽のメイン・ツールだった時代は、80年代で終わってしまったんですよ。どうしてもギターを手離せないなら、せめてアコースティック・ギターを。

Whitefield Brothers - NTU/Safari Strut
http://www.youtube.com/watch?v=fT_PPItCeCU

**first Video from the "Earthology" album released on Now-Again feb. 2010

http://www.nowagainrecords.com/whitefield-brothers/

http://www.nowagainrecords.com/

WHITEFIELD BROTHERS / THE GIFT ( NA 5059 )
A: 1. The Gift
2. The Gift (Instrumental)
B: 1. The Gift (The Oh No Remix)
2. The Gift (The Oh No Remix Instrumental)
written by W.Schlick, J.Whitefield, b. Baral, E. Portnoy, J. Haynes / M. Jackson
Edan - vocals, Mr. Lif - vocals, Martin Majevski - trumpet, Zuzzi Krall - trombone, Wolfi Schlick - tenor saxophone, flute, tuba Niko Schabl - alto saxophone, MW - drums, organ, percussion
A1 - recorded by JW at Soul-Fire / Brooklyn, Hermann-Lingg / Munich and Edan / Brooklyn
mixed by Jochen Stroh and WBs at Lovelite / Berlin
B2 - recorded and mixed by Oh No at The Smash, Oxnard
distributed exclusively by Stones Throw Records
NOW AGAIN 2010

BLACK MAN'S CRY - THE INSPIRATION OF FELA KUTI ( NA 5056 )
Disc One:
A: Nigeria Pt.1
Dan Satch And His Atomic 8 Dance Band - Woman Pin Down
6th Infantry Bridge Of The Nigerian Army - Black And Proud
B: Nigeria Pt.2
Bola Johnson - Never Trust A Woman
Bola Johnson - Hot Pants
Disc Two;
A: Nigeria Pt.3
Segun Bucknor - Adebo
B: Ghana
Jerry Hansen - Sisi Mi
Disc Three:
A: Colombia
Phirpo Y Sus Caribes - Comencemos
Cumbia Moderna De Soledad -

Shacalao
Lisandro Meza - Shacalao
B: Trinidad Pt.1
Lever Brothers Gay Flamingoes - Egbi Mi 0 / Black Man's Cry ( Melodey )
Disc Four:
A: Trinidad Pt.2
Mosco Tiles Fonclaire Steel Orchestra - Black Man's Cry
Sylvania East Side Symphony - Egbi Mi O / Black Man's Cry ( Medley )
B: Modern Inspirations
Daktaris - Up Side Down
Karl Hector And The Malcouns - Toure Samar
Whitefield Brothers - Lullaby For Lagos
this compilation produced, annotated and researched by Egon
liner notes by Egon
restoration and remastering by Sean C., Traffic Entertainment Group, Boston
art direction by Trevor Karma Gendron
photos og Fela Courtesy Urban Images
Femi Onsunia ( front cover & pen cinema, agege, logos ), Adrian Boot ( back cover & "The Shine" logos )
recording of "Sisi Mi O" courtesy Paulo at Superfly Records,
recording and image of Phirpo Y Sus Caribes "Comencemos" courtesy Cut Chemist,
image of Segun Bucknor's "Adebo " courtesy Windish Rainer, recording of "Black Man's Cry" courtesy Quinton Scott,
recording and image of Sylvan Steel Band courtesy Jamie Strong
4×10" vinyle box set
complete with 24page book with previously unpublished photos and detailed liner notes
NOW-AGAIN RECORDS 2009
このボックスケース入りの4枚組10インチシングルは、仕事上の資料のために購入したようなもので、すべての人に薦められるものではない。NOW AGAINレーベルからのフェラ・クティにインスパイアされたレア音源がコンパイルされたものだが、ナイジェリア、ガーナ、カリブはトリニダード、そして現在のホワイトフィールド・ブラザーズまで15曲が収録されている。Mulatu Astatke以後、アフロや中近東サウンドはクラブカルチャーの最も熱い動向だが、Stones ThrowレーベルのEgonがコンパイルしているのも興味深い。

Dan Satch & His Atomic 8 Dance Band of Aba ~ "Woman Pin Down"
http://www.youtube.com/watch?v=fHJ9V9VAV5c

Bola Johnson - Lagos Sisi
http://www.youtube.com/watch?v=eRC2DKklxGc

Segun Bucknor - Adebo
http://www.youtube.com/watch?v=ueeXSo9Xr-s

Phirpo y sus caribes - Comencemos
http://www.youtube.com/watch?v=nSJ4gJGsEwU

The Daktaris - super afro beat
http://www.youtube.com/watch?v=Jly0z8e7R7c

Karl Hector & the Malcouns "Sahara Swing"
http://www.youtube.com/watch?
v=hepVK8UoldU

2010年02月23日

REBIRTH - NU SOCKS

REBIRTH
NU SOCKS

突然のことで驚かれるだろうけれど、3月いっぱいで現在のnu thingsでの活動をいったん休止しようと思っています。このJaz' room nu thingsは、6年前、ファイヴ・コーナーズ・クインテットやFin Jazz、nu jazzなどのクラブミュージックでの先端で起こっている運動を反映させた " ジャズ的なるもの " というコンセプトを持った店を作り、そうしたアーティストの場として機能させることを目的でオープンさせた。しかし、3、4年前からクラブミュージックをはじめクラブジャズやnu jazzの時代の終わりをボクは直感的に察知していて、50坪の広いスペースのなかで、一晩、70-100人のオーディエンスやクラウドを対象にしたクラブイヴェントやライヴやイヴェントをもう展開するような時代ではないなと、感じ始めていた。細分化された音楽、力のなくなった
音楽、レコードであれライヴによる音楽であれ、ダンスミュージックであれ、なにをとってみても、それらすべてに90年代までのようなエネルギーと人間味が感じられず、できるなら一日もはやくこの店に見切りをつけ、新たなコンセプトを持った30坪ほどに縮小したカフェスタイルの店を作り直し、20-30人ほどのオーディエンスを相手にミュージシャンによるライヴやDJによる未来派的ジャズなど先端のグッド・ミュージックを聴いたり、アヴァンギャルドな映像、映画、レクチャー、パフォーマンス、美術などを幅広く展開し、もっと身近にアーティストとお客さんがコミュニケーション可能な、それでいい空気が作れる空間を構築し直したいと、そればかりを考えていた。とりあえず、この2、3年は若い2人のスタッフに自由にブッキングや店の運営を任せて、一切口出しをせず、その成り行きを見守ろうと、表にはでないようにしていた。Jaz' room nu thingsを辞めるつもりも、自分の感じる音楽への夢を捨てるつもりもないけれど、しかし、この不景気な時代の重苦しい暗い空気は、気がつくとボクの生活の周りにも降りて来ていて、この時代を乗り切るためには、いまがチャンスで、そのほうがきっと未来がみえ、よりリアルな音楽に真っ正面から向かい合え、心から楽しめるのじゃないかと思い、決心することにした。ボクには音楽よりも人間のほうが大事なんだと、キミとボクの間に音楽が介在している人間関係であればなおさら、そこにひとつの会話も欲しいんだよね。まあ、発展的解消というか、新しい靴下に履き替える、そのために新町か堀江か、または船場あたりで、店の名前も変更するかも知れないが 、4月オープンをめどに新たにすべてを建て直すことにしました。今後、2ヶ月ほどは,現在手を付けているOblique Strategiesでのアーカイヴも更新できないけれど、とりあえず,新たなコンセプトを持った店のオープンを楽しみにしていてください。具体的なことが決まり次第、またお知らせいたします。

2010年02月27日

PATRIC WATSON - WOODEN ARMS

PATRIC WATSON - WOODEN ARMS
To all the people who are related to music

一昨日、クラブ・ミュージック誌remixの元編集長/発行人だった小泉氏と数年ぶりに電話で話した。その音楽雑誌には、ボクも数年前に小泉氏からの依頼で、自由に書いていいという条件で、特別に自分用のカラー1ページ分頂いて、ちょうどファイヴ・コーナーズ・クインテットがフィンランドから表出してきた時期に、連載という形で1年半の短い間だったけれど、寄稿させていただいた。残念なことに、その雑誌は去年の暮れに休刊という形で事実上倒産し、現在は編集者すべてが刷新され、季刊という形でリニューアルして発
PATRIC WATSON - WOODEN ARMS ( SCR012CD )
行されている。この雑誌remixはボクがロックマガジンを編集していた頃に、翻訳スタッフとして関わってくれた京大生だった若野氏と、その友人だった小泉氏、現在美術評論家の椹木氏 ( 彼ら全員がロックマガジンの読者だった ) たちが'91年に設立したもので、会社の名前も" アウトバーン" ということでも、創刊当時からボクにとっ
ては、ある意味でロックマガジンの精神を受け継いでくれているかのように、とても近しい雑誌として彼らとたびたび交流させていただきもした。小泉氏との半時間ばかりの電話では現在の貧しい東京の音楽業界の現状や、出版業界のことなどに話が及び、また会いましょうと電話を切ったが、最もショックで、でも反面、彼は立派だなと思ったのは、今後の身の振り方だった。" もう音楽関係からは一切足を洗い、介護士として生きることにしました" という言葉だった。その資格も取得済みで,彼は現在奥多摩の実家に住みそれに向かって準備中だといっていた。このニッポンの音楽業界についていうなら、ボクがロックマガジンを創刊し,その後、千駄ヶ谷の編集室を借りて本格的にレコードに会社の洋楽部門のディレクターたちと関わっていたあの70-80年代初頭は、まだ、ボクのような癖のある評論家/編集人すらも暖かく受け入れ、音楽雑誌や評論家を育ててやろうという気風がレコード会社には溢れていた。担当者もサラリーマンというよりもすべてが根っからのロックやパンク好きの人間ばかりで、彼らがくれた広告の版下を頂きに、レコード会社を訪ねた時に、その広告に掲載されているアーティストのレコードをボクが誌面で取り上げなくとも、なにひとつ嫌な顔をされたことはなかった。それほどおおらかで、まだ音楽に力のあった時代だった。現在、ボクの知っているミュージシャンや評論家、音楽に関わっている人たちの生活は、当時と比較するとそれは惨めなものだ。経済などまるで回っていないし下りてもこない。もしボクが、今後、すべての活動に失敗した時、どこか田舎で小さな喫茶店のマスターにでもなって生きる勇気や覚悟があるだろうかと,問われている時代のような気がする。おそらくボクは、そうした潰しのきかない人生、プライドを捨てられない人生を歩んできたように思う。ボクのような、どうしようもないそんな奴は、加藤和彦氏のように、自分の人生を自分で終わらせる潔よさと覚悟も持たなければならないのだろう。だけど、これはきっと音楽関係者の話だけではなく、この時代を生きるすべての人たちに、いずれ降り掛かっていくだろう大きな問題なのだ。ねえ、自殺者がこんなに多い国なんて、どこにもないぜ。

Patrick Watson - Wooden Arms + Midnight Express + Slip Into Your Skin (Take Away Show)
http://www.youtube.com/watch?v=WN66lUMdeyc

***Una vez más gracias a La Blogotheque por brindarnos la oportunidad de ver grandes grupos de la escena indie convirtiéndose en auténticas cajitas de música allá por donde caminen.
For complete take away shows visit:
http://www.blogotheque.net

**今日はちょっとどころじゃなく、とても暗いブログになってしまったね。久しぶりに毎日外に出て、自転車であちこち新しい店用の物件を探しまわっていて、都会の空気や人間に直に触れ、ボクが思っていた以上に重く暗い空気が充満し、幸せじゃない顔をしたひとたちがあまりにも多いのに驚いたからだろう。部屋にずっと籠っていて、アーカイヴのための資料や翻訳、文章書きなどの作業に追われて、あまりにも現実を知らなかった自分が情けない。jaz' room nu thingsも残すところ半月ほどです。まだ一度も店に顔見せたことがなく、以前から興味を持っておられたなら、ぜひこれを機に足をお運びください。ボクは新しい店を探しに毎日元気に自転車に乗って楽しく奔走しています。いまのところ、Oblique Strategiesには手をつける時間的余裕はありませんが、ブログは頻繁に更新できるでしょう。肝心のパトリック・ワトソンのことや、彼の音楽について書くのを忘れたが、Bricolageのシネマティック・オーケストラの項目に、彼に付いての記述がありますので、参照してください。
http://www.nu-things.com/blog3/2009/12/the_cinematic_orchestra.html

PATRIC WATSON - WOODEN ARMS ( SCR012CD )
1. Fireweed
2. Tracy's Waters
3. Beijing
4. Wooden Arms
5. Hommage
6. Traveling Salesman
7. Big Bird in a Small Cage
8. Down at the Beach
9. Man Like You
10. Where The Wild Things Are
11. Machinery of the Heavens
arrangements: Patric Watson, Mishka Stein, Robbie Kuster, Simon Angell
produced by Patrick Watson and the Wooden Arms
string and horn arrangements by Patrick Watson except for Hommage by Robbie Kuster
recording engineer: Mathieu Parisien
mixed by Patrick Watson, Jean Massicotte and Mathieu Parisien
additional mixing: Manuel Marie
mastered by Ryan Morey at Ryebread mastering
SECRET CITY RECORDS 2009

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