2009年04月 アーカイブ

2009年04月04日

edge of club jazz

ROBERT MITCHELL 3io
THE HELIOCENTRICS
JACKSON CONTI
DUSTY
JAZZ BIZNIZ 4

イギリスやヨーロッパでのクラブジャズの先端はもうすっかり円熟し始めていて、次の地平に変容しているのに、ニッポンのクラブジャズといえば、みんな物真似のニセモノで、なんだかますます芸能づいてきて、クラブイヴェントのざわついたクラブ空間でしか演奏することができないパーティー・ミュージックか。 FCQで始まったクラブジャズも、初期から彼らのnu jazzを追ってきたスノッブでコアなクラブジャズ・ファンたちは、もうソロソロみんな背中を向け始めているし、次のステップに踏み出しているようだ。ニッポンのクラブジャズ? 正直言うけどダサくて、興味ねえよ。
ROBERT MITCHELL 3io / THE GREATER GOOD ( JSLLP 0020 )
ブラウンズウッドからデヴューしたジャジー・ヒップホップのホセ・ジェームス ( Jose James ) や、Mark De Clive-Loweグループ、UbiquityのPlatinumPied Pipers、それに加え4Hero、Jazzmatazz、Big DadaのTYなどでセッション・ドラマーとして活動しているリチャード・スペイヴェン ( Richard Spaven ) は、現在ボクが最もその動向を注視しているジャズ・ドラマーのひとりだ。イギリスのジャイルス周辺の動向やジャズというと、正直いまいちだったが、黒人ピアニスト、ロバート・ミシェル・トリオの、パーカッシヴなラテンジャズやボッサノヴァ、トランペットやサックスという安易なクラブジャズのセオリーや記号をまったく排除した、伝統的モダンジャズの文脈とクラブジャズの21世紀感覚を兼ね備えた、現在のジャズのあるべきグルーヴが構築されていて、本物がとうとうイギリスから現れたかという衝撃と印象を受けた最初のユニットといえるだろう。それはなによりも、リチャード・スペイヴェンのドラムスと、イギリスのジャズヴォーカリストJonathan Jeremiah、BBC Big Bandなどで活動しているTom Masonのウッドベースが絡むグルーヴにある。この4、5年、クラブジャズにおける" 踊れるジャズ" だとか、なんとかかんとか・・・ ( もう、うんざり ) 。
The Robert Mitchell 3io Pt2 Dance Cadaverous (Wayne Shorter)

クラブジャズはもはや、ダンスミュージックに囚われる必要などない領域に侵入している。クラブジャズをしっかり聴いてきたクラウドなら、どジャズすらもいい悪いを聞き分けられる耳を持っていて当然だ。このアルバムは、マッシヴ・アタック " Teardrop "、懐かしいミュージカル " ヘアー" で有名なGalt McDermot の " Space " 、ウェイン・シューターの " Dance Cadaverous " などもカヴァー/再構築され、クラブジャズをイニシエーションした感覚にはピッタリはまるピアノ・ジャズだ。ロバート・ミシェル・トリオは現在のジャズのあるべき姿、ジャズの未来をこのアルバムで示してくれている。
ROBERT MITCHELL 3io / THE GREATER GOOD ( JSLLP 0020 )
Robert Mitchell(p), Tom Mason(b), Richard Spaven(ds)
A: 1. Crystal Eyes ( R. Mitchell )
2. Teardrop ( Del Naja, Marshall, Vowles, Fraser )
3. A Map Of The Sky ( R. Mitchell )
4. The Greater Good ( R. Spaven & V. Helbers )
B: 1. Space ( G. McDermot )
2. Ochre ( T. Mason )
3. The Blessing ( R. Mitchell )
4. Dance Cadaverous ( W. Shorter )
design by Mitchy Bway
photos by Nicky Dracoulis
JAZZ SERVICES 2008

The Robert Mitchell 3io (Map of the Sky Robert Mitchell)
http://www.youtube.com/watch?v=XhQTT1e16ZA

http://www.robertmitchellmusic.com/

Robert Mitchell Music -myspace
http://www.myspace.com/robertmitchellmusic

Richard Spaven
http://www.myspace.com/richardspaven

http://vids.myspace.com/index.cfm?fuseaction=vids.channel&ChannelID=41278265

http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewPodcast?id=295834398

Tom Mason
http://www.myspace.com/tommason

コニー・プライス&ザ・キーストーンズ (Connie Price And The Keystones) のメンバーでもあり、JazzmanからVarious " Spiritual Jazz " (Jazzman Records JMAN 020 ) をコンパイルし、古くはモ・ワックス (Mo Wax) からソロ作品もリリースしていたドラマー、マルコム・カトー (Malcom Catto)と、
THE HELIOCENTRICS / OUT THERE ( NA5031 )
ジェーク・ファーガソン( Jake Ferguson ) 、マイク・バーンハム( Mike Burnham )が中心とした総勢11人から成るイギリスのバンド、ヘリオセントリックス (The Heliocentrics)の2007年のデヴュー作品。このアルバムでのHip-Hop、Funk、Jazz、Psychedelic、Electronic、Avante-Garde、Ethnic musicもまた最近のクラブジャズのコアを占領するグルーヴで無視できないものだ。ヘリオセントリックスはエチオピア・ジャズに関連付けられていて、3作目でエチオピアン・ジャズの創始者でヴィブラフォンをはじめとするマルチ・インストゥルメンタリスト、ムラトゥ・アスタトゥケ ( Mulatu Astatke ) とコラボレーションし、その作品Mulatu Astatke / Heliocentrics " Inspiration Information: 3 "が4/20にStrutから発売される。
yekermo sew mulatu and the heliocentrics live

このYoutubeでの音楽を聴いていると、その素晴らしさに言葉をなくしてしまう。ナウ・アゲイン (Now-Again)・レーベル は、60-70年代のソウル/ファンクのリイシューを手がけるストーンズ・スロウ (Stones Throw) のサブ・レーベルで、彼ら以外にもTHE WHITEFIELD BROTHERS、KARL HECTOR & THE MALCOUN、BREAKESTRAなどのアーティストを擁している。彼ら周辺の音楽動向も見逃さないように。

THE HELIOCENTRICS / OUT THERE ( NA5031 )
A: 1. Intro 2. Distant Star 3. Flight 583 4. Once Upon a Time 5. Beyond Repair 6. Sirius 7. Untitled
B 1. They Are Among Us, Pt. 1 2. The Zero Hour 3. Joyride 4. American Empire
C : 1. Before I Die 2. Intermission 3. Age of the Sun 4. They Are Among Us, Pt. 2 5. Winter Song 6. World of Masks
D: 1. Sounds of the East 2. Somewhere out There 3. Second Chance (K2's Prayer) 4. Return Journe 5. Sirius A 6. Falling to Earth 7. Outro
produced by Malcolm Catto, Mike Burnham, & Jake Ferguson
excutive produced by Egon
The Heliocentrics are:
Maicolm Catto ( drums, piano )
Jake Ferguson ( bass, thai guitar )
Mike Burnham ( modular synth, effects )
Jack Yglesias ( flutes, percussion, santur )
Adrian Owusu ( guitars, oud & percussion )
James Arben ( clarinet, tenor & baritone sax )
Ray Carless ( alto, tenor & baritone sax )
Max Weissenfeldt ( vobes , percussion )
with additional help from:
Khadijatou Silcott ( fraser - K2 wordplay , vocals )
Jessica Lauren ( additional electronic & vocals )
& The Low Fi Ensemble ( strings )
NOW - AGAIN RECORDS 2007

Now-Again Records
http://www.nowagainrecords.com/

ダスティーのアルバムがCDで発売された。ジャズからサルサ、ブードゥー教の狂気、ファンキー・ジャズビートなどで構成されたエキゾチックな世界は、現在ブロークンビーツ、nu jazzの先端で起こっているミュンヘンからの最新のニュースだ。90年代デトロイトテクノにフィードバックしているテクノ・ダ
ンスミュージックで踊るくらいなら、パリのDJたちがゾッコン惚れているダスティーで踊ろう。モンド・グロッソやDJクラッシュともコラボレートしたジャズ・ヴォーカリスト、カーラ・ヴァレー( Carla Vallet ) のヴォーカルがフィーチャーされたオリエンタル・テイストの " Just An Illusion "、 " Rhythmo " の2曲はダンスフロアへの彼らの贈り物だ。8人の異端ジャズ・ミュージシャンのセッションから生まれた
こうした " ジャズ的なる " ダンスミュージックこそが、本来のクラブジャズの粋さなんだ。
DUSTY / KEEP IT RAW ( JM CD 003 )
1. Keep It Raw
2. Just An Illusion ( feat. Carla Vallet )
3. Revolver Theme
4. An Exotic Breed
5. Rhythmo ( feat. Carla Vallet )
6. Salsa Step
7. Voodoo
8. Loca Para La Pista
9. Tap Tap
10. Explosion
Florian Riedl ( sax, flute, bass clarinet,)
Christian Doepke ( rhodes )
Jerker Kluge ( bass )
Beni Brachtel aka Bartellow ( guitar )
Alfred Hirsch ( harp )
Dhpizza ( conga )
Franz Weyrer ( trumpet )
Mathias Goetz ( trombone )
all tracks mixed and produced by Christoph Doepke
except tracks 4,5,6 mixed by Philipp Winter
JAZZ & MILK RECORDS 2008

DUSTY
http://www.myspace.com/dusty45

Streets of Tomorrow by Carla Vallet
http://www.youtube.com/watch?v=NT8R9AJwhE8

カリフォルニア、オークランドのヴォーカリストPhavia Kujichagulliaは'89年のアルバムから、ワシントン生まれニューヨークのジャズ・トロンボニストのGregory Charles Royalは'79年のアルバムから、UKバンドCirius Bは2003年のアルバム 'Subversive Activity'から、laMont Johnsonは'76年のアルバム
' Nine 'から、ロサンジェルスのアーティストNajite Olokun Prophecyは2002年のアルバム' Africa Before Invasion'から、アフロ・キューバン・ジャズのEnsemble Perfectaは'70年のファーストアルバムから、Phavia Kujichanguliaの2曲目はウェスト・インディアン・フレーヴァーのハードバップ、 Lillian Alexanderは'81年の’インチシングルから、それぞれコンパイルされている。カウンター・ポイントのJazz Biznizシリーズは、2000年の頭には
よく聴いていて、久しぶりに購入したものだが、全8曲収録されたスピリリチュアル、アフロ・ジャズ、ジャズファンクのコンセプトは当時とはまるで変わっていないクラブジャズのルーツを知る上での必携盤。
JAZZ BIZNIZ 4 - INDEPENDENT JAZZ, SOUL & PAN-AFRICAN SOUNDS ( CRLP 035 )
A: 1. Phavia Kujichagullia - Overdose
2. Gregory Charles Royal - Dancer
3. Cirius B - Schizophrenia
4. laMont Johnson - Benign Beginning
B: 1. Najite Olokun Prophecy - Honesty
2. Ensemble Perfecta - Jojo
3. Phavia Kujichangulia - Muse
4. Lillian Alexander - A Dream Without You
researched & compiled - Jake Behnan
mastering - Duncan at Sound Mastering, London
design - Simon Ham / Sham graphics, Pierce Amith - repo Man
COUNTERPOINT RECORDS 2009

Counter Point Records
http://www.counterpointrecords.co.uk/docs/home.php

Jazz Bizniz myspace
http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendid=80529359

Sal Davis - Makini
http://www.youtube.com/watch?v=zsoo9KPwEFA
先に7インチ・シングルでリリースされていたSal Davis - Makiniや、南アフリカにルーツを持つスコットランドのシンガー・ソング・ライターのMarcina Arnoldにみられるイギリスでもビートニクスやモッズの精神こそが、カウンターポイントの音楽を象徴するものだろう。しかし渋いなあ。
Marcina Arnold
http://www.youtube.com/watch?v=TZ4P3wqjphg

Yesterday's New QuintetのMadlibと、ブラジリアン・ジャズのベテラン・バンドであるアジムス ( Azymuth ) のドラマー、イヴァン・コンティ ( Ivan"Mamao"Conti ) によるユニット"Jackson Conti " 。 この作品は以前アナ
ログで紹介済みだが、CDのジャケット・デザインのほうが気に入って再購入したので、もう一度紹介しておこう。" Barumba " を始め、数々のLuiz Eca、Chico Buarque、Baden Powell、Vinicius De Moraesなどのブラジリアン・クラシックを21世紀のヒップホップ的解釈を加え再構築している。
JACKSON CONTI / SUJINHO ( MOCD
003 )
1. Mamaoism ( Conti )
2. Barumba ( Eca / Bebeto )
3. Anna de Amsterdam Interlude ( Buarque / Guerra )
4. Praca da Republica ( Jackson / Conti )
5. Papaia ( Malheiros )
6. Brasillian Sugar ( Duke )
7. So Paulo Nights ( Jackson / Conti )
8. Xibaba ( Moreira )
9. Upa Neguinho ( Lobo /Guarnieri ) Feat. Thaima de Freitas
10. Casa Forte ( Lobo )
11. Amazon Stroll ( Jackson / Conti )
12. Berimbau ( De Moraes / Powell )
13. Anna de Amsterdam - Reprise ( Buarque / Guerra )
14. Waiting on the Corner ( Um Romao )
15. Tijuca Man ( Conti )
16. Nao Tem Nada Nao ( Donato / Valle / Deodato )
17. Sunset at Sujinho ( Jackson / Conti )
18. Segura Esta Onda ( Jackson / Conti )
produced by Madlib for Madlib Invazion
co-produced by Ivan ( Mamao ) Conti
MOCHILLA 2008

Azymuth/Madlib Jackson Conti Live in LA

Jackson Conti
http://www.youtube.com/watch?v=BEXwddKRWjU

Papaya - Jackson Conti
http://www.youtube.com/watch?v=-z9yP47Ext0

2009年04月10日

BEIRUT / ZACH CONDON / REALPEOPLE

BEIRUT
ZACH CONDON
REALPEOPLE

ベイルートのファースト" Gulag Orkestar " は、発売と同時に4万5000枚以上の売り上げを記録したと言われている。これが2006年の5月のことだから、いまではその数字はもっと上回っていることだろう。クラブやジャズ系以外の情報は、この10数年、まるで興味がなく、たまにチェックしても、それほど心動かされるものもなかったが、19歳の青年ザック・コンドン ( Zach Condon ) 率いるベイルート( Beirut ) のサウンドにみられる東欧への ” ジャズ的なるもの " への憶いや、そのバンドの名前から広がっていく地中海に面した中東のパリといわれる港湾都市ベイルートのデカダンス感じられるロマンティックなサウンドには、耳にした瞬間に惹き付けられてしまった。
4ADからリリースされたベイルートのファースト" Gulag Orkestar " は、「ココフォニック ( 不協和音 ) なアンサンブル、バルカン・フォーク、ソニック・ジョイ、骸骨のような構造、フランソア・ハーディーやシャルル・アズナブール、スコット・ウォーカーとマーク・E・スミスからの多大な影響を受けた音楽」と評され、Heather Trostのヴァイオリンとヴィオ
ラ、Griffin Rodriguezのエンジニアリングとプロダクションをフィチャーし、アーケイド・ファイアの所有していたフリーメイソン・チャーチ・スタジオでOwen Pallet (Final Fantasy)によって追加録音されたものが収録されているという。古代の
イスラム世界に囲まれたこのシックな都市ベイルートは、エジプト航空を利用しイタリアのフィレンツェの建築家の友人に会いにいった時、飛行機のなかで1時間ほど寄港したことがある。空港にフルヴォリュームで流れていたアラブ歌謡が機内の座席まで聴こえていたのを覚えている。ノスタル
ジーとメランコリックなサウンド、ザックの歌が相まってジプシーとボヘミアンのサントラのようだとも言われている。" ベイルート" ことザック・コンドンはアメリカのニュー・メキシコ州アルブケルケ出身で、現在21歳のマルチ・インストゥルメンタル奏者、シンガー・ソング・ライター。ヴォーカル、トランペット、ユーフォニアム、ウクレレ、ピアノ、オルガン、パーカッション、アコーディオン、マンダリンを自由自在に操る。祖父のエディ・コンドンはプロのジャズ・ミュージシャン、祖母はアコーディオン奏者で、父親はニューヨークのジャズ・ミュージシャン、母親は画家だというから、生まれたときから彼の音楽への運命的な道が決まっていた。高校を中退後、単身で東欧に渡り、そこで出会った東欧での数々の思い出をテーマに、アメリカに帰国後、音楽編集ソフトProToolsで" Gulag Orkestar " を1人で制作し、2006年に4ADからデヴューする。現在ニューヨークのブルックリンを拠点に10人のメンバーで活動しているらしいが、これが簡単なザック・コンドンのバイオだ。コンドンのことを、あの'97年に水泳中に溺れ30歳の若さでこの世を去った90年代のアメリカの音楽界におこった最大の悲劇の一つとされる7オクターヴの声を持つジェフ・バックリィ(Jeff Buckley )の再来とまで言われている。もうひとつ大事なことだが、ボクがベイルートのサウンドに惹かれたひとつに、ギターがほとんど使われていないことにある。そのことによってロックというよりも、 彼の音楽の背後にある " ジャズ的なるもの" の世界を、より強く感じるのだ。

La Llorona- new Beirut video by Owen Cook

•••Click HQ first at the bottom of video window•••
"La LLorona" from March of the Zapotec on Pompeii Records. Story by Perrin Cloutier and Zach Condon. Animated and Directed by Owen Cook
http://www.theeowencook.com/

BEIRUT - In the Mausoleum from The Flying Club Cup
http://www.youtube.com/watch?v=SXIaDBad5Vg

ベイルートのサウンドは、80年代中期から後期にかけてFlim FlamやRough Tradeから数枚の作品を発表し活動していたロンドンのニュークロッスから表出したThe Band of Holy Joyを想起させる。ザックの持つロマンティックな甘さという点では、かなわないが、やはり物語り性あるストリート・ミュージック、バルカン/ジプシー的世界を歌っていたバンドだった。ベイルートの " ジャズ的なるもの" は、遠くに追いやってしまい忘れかけていた音楽におけるデカダンス美学の素晴らしさを再び知らしめてくれた。このベイルートの音楽を契機に、クラブミュージックやnu jazzにこだわることなく " ジャズ的なるもの " という記号のなかで、全音楽ジャンルを横断し新しい21世紀音楽を楽しむことにする。でないと、なにか、いま音楽シーンで起こっている大切なものを、見失ってしまいそうな気がするから。個人的には、ベイルートから聴こえてくる地中海やモロッコやアラベスクなどのイベリアン・ブルーのサウンドをロックとはとらえていなく、ボクが'99年に発刊した雑誌 " Infra 01 " での「 future talk about days of iberian blue / The Brand New Exoticism Of Jazz-Bossa " 未来話でもしようかイベリアン・ブルーの出来事について " 」での、クルーダー・アンド・ドルフマイスターやシーヴェリー・コーポレーションなどの音楽の延長線上にある、アイデンティティーを喪失した異邦人の世界観と言えるものだから。

Beirut myspace
http://www.myspace.com/beruit

Beirut Official Website
http://www.beirutband.com/

BEIRUT + REALPEOPLE / MARCH OF THE ZAPOTEC + HOLLAND ( POMP 001 )
1.01 Beirut - El Zócalo
1.02 Beirut - La Llorona
accordion arranged by Perrin Cloutier
trumpet, euphonium, vocals arranged by Zach Condon
backing vocals - Kelly Pratt
featuring - Band Jimenez
producer, arranged by Griffin Rodriguez
1.03 Beirut - My Wife
accordion - Perrin Cloutier
mandolin - Jason Poranski
percussion, trumpet, ukulele - Zach Condon
trumpet, euphonium, clarinet - Kelly
Pratt
1.04 Beirut - The Akara
featuring - Band Jimenez
percussion, trumpet, ukulele, euphonium, vocals, french horn - Zach Condon
1.05 Beirut - On A Bayonet
trombone, euphonium, trumpet, french horn arranged by Kelly Pratt
trumpet, french horn arranged by Zach Condon
producer, alto saxophone, tenor saxophone - Chris Taylor
1.06 Beirut - The Shrew
arranged by - Perrin Cloutier
Trumpet, Vocals, Euphonium, arranged by Zach Condon
featuring - Band Jimenez
producer, arranged by Griffin Rodriguez
2.01 Realpeople - My Night With The Prostitute From Marseille
2.02 Realpeople - My Wife, Lost In The Wild
2.03 Realpeople - Venice
2.04 Realpeople - The Concubine
bass guitar - Sir Paul Collins Of Pendlestown
2.05 Realpeople - No Dice
written by Perrin Cloutier (tracks: 1.03, 1.05)
recorded and written by Zach Condon
CD 1 :
1, 5 and parts of 4 recorded in Teotitlan, Oaxaca, Mexico in April 2008. Everything else recorded in Brooklyn 2008. Mixed and mastered at Shapeshoppe in Chicago. All songs written by Zach Condon except "On A Bayonet" and "My Wife" written by Zach Condon and Perrin Cloutier.
CD 2:
All songs written and recorded by Zach Condon
POMPEII RECORDS 2009

2枚目CDでのRealpeople Hollandは、ザックがBeirutを名乗る以前の彼の音楽ルーツともいえるリアルピープル時代のものの掘り起こし、新たに録音されたもの。

Beirut-The Shrew≈˚
http://www.youtube.com/watch?v=RhSgGbozt9s

Beirut - The Shrew @ Lunario Auditorio Nacional
http://www.youtube.com/watch?v=iMoagPLXuIk

Beirut-My Wife≈˚
http://www.youtube.com/watch?v=WW96UqiM9mM

Beirut - My Wife, Lost In The Wild
http://www.youtube.com/watch?v=w1m975PSevQ

BEIRUT / THE FLYING CLUB CUP ( CAD 2732 CD )
1. A Call To Arms
2. Nantes
3. A Sunday Smile
4. Guyamas Sonora
5. La Banlieue
6. Cliquot
7. The Penalty
8. Forks And Knives (La Fête)
9. In The Mausoleum
10. Un Dernier Verre (Pour La Route)
11. Cherbourg
12. St. Apollonia
13. The Flying Club Cup

written by Zach Condon
vocals - Zach Condon (tracks: 2 to 4, 7 to 13)
euphonium - Zach Condon (tracks: 2, 3, 10)
flugelhorn - Zach Condon (tracks: 4 to 6, 8, 9, 12)
french horn - Zach Condon (tracks: 5, 6, 10, 11, 13)
trumpet - Zach Condon (tracks: 2, 3, 11, 13)
ukulele - Zach Condon (tracks: 7, 12)
pertomilli accordion - Zach Condon (tracks: 2, 11)
accordion - Perrin Cloutier (tracks: 4, 8, 13) , Zach Condon (tracks: 5 to 7)
piano - Kendrick Strauch (tracks: 4, 5, 9, 10, 13) , Zach Condon (tracks: 2, 3, 11)
bouzouki - Paul Collins (2) (tracks: 4, 12)
cello - Perrin Cloutier (tracks: 3, 4, 8, 9, 12)
viola - Heather Trost (tracks: 3, 6)
violin - Kristin Ferebee (tracks: 2, 3, 8, 9, 11) , Owen Pallett (tracks: 2 to 4, 8, 9, 11)
clarinet - Jon Natchez (tracks: 8, 13)
upright double bass - Perrin Cloutier (tracks: 2, 4, 8 to 10, 13)
flute - Jon Natchez (tracks: 8, 13)
glockenspiel - Zach Condon (tracks: 4, 11)
guitar - Jason Poranski (tracks: 10, 12)
harpsichord - Owen Pallett (tracks: 2, 3, 10)
mandolin - Jason Poranski (tracks: 4, 12)
percussion - Nick Petree (tracks: 4, 6, 9, 12, 13) , Zach Condon (tracks: 2, 4, 7 to 9, 11)
backing vocals - Griffin Rodriguez (tracks: 8) , Jason Poranski (tracks: 8) , Kristin Ferebee (tracks: 13) , Nick Petree (tracks: 8, 13) , Owen Pallett (tracks: 13) , Perrin Cloutier (tracks: 8, 13) , Zach Condon (tracks: 6, 13)
strings arranged by Owen Pallett (tracks: 3, 9)
mastered by Griffin Rodriguez
mixed by Griffin Rodriguez , Zach Condon
recorded by Griffin Rodriguez , Zach Condon
artwork by Kristianna Smith and Alexandra Klasinski Photography [Album Photos Found In Paris, France] - Zach Condon
other stories- Ryan Condon
4AD RECORDS 2007

#64.2 - BEIRUT - The Penalty

セカンド・アルバムは蚤の市でみつけた1910年代の古い写真や、20年代のパリや、ジャック・ブレルのシャンソンからインスピレーションを得て作られたという作品。

Beirut - St Apollonia
http://www.youtube.com/watch?v=Mu73fNsCeno

Beirut - "Nantes"
http://www.youtube.com/watch?v=jc3ZAs17uAg

Beirut - Nantes
http://www.youtube.com/watch?v=PCkT4K-hppE

Beirut - Cliquot (CD Quality~)
http://www.youtube.com/watch?v=Z7tkCJiHQM0

BEIRUT / GULAG ORKESTAR ( CADD2619CD )
Gulag Orkestar
1-1. The Gulag Orkestar
1-2. Prenzlauerberg
1-3. Brandenburg
1-4. Postcards From Italy
1-5. Mount Wroclai (Idle Days)
1-6. Rhineland (Heartland)
1-7. Scenic World
1-8. Bratislava
1-9. The Bunker
1-10. The Canals Of Our City
1-11. After The Curtain
Lon Gisland E.P.
2-1. Elephant Gun
2-2. My Family's Role In The World Revolution
2-3. Scenic World
2-4. The Long Island Sound
2-5. Carousels

Zach Condon ( written, vocals, ukulele, piano, trumpet )
Accordion - Jeremy Barnes (tracks: 1-3, 1-8) , Perrin Cloutier (tracks: 2-1 to 2-5) Violin - Heather Trost (tracks: 1-2, 1-3, 1-6, 1-9) , Kristin Ferebee (tracks: 2-1 to 2-5) Cello - Perrin Cloutier (tracks: 1-9, 1-5)
Clarinet - Hari Ziznewski (tracks: 1-3, 1-8, 1-9)
Mandolin, Ukulele - Jason Peranski (tracks: 2-1 to 2-5)
Ukulele, Saxophone [Baritone], Clarinet - Jon Natchez (tracks: 2-1 to 2-5)
Trumpet, Euphonium, Flugelhorn - Kelly Pratt (tracks: 2-1 to 2-5)
Percussion - Jeremy Barnes (tracks: 1-2, 1-4, 1-8, 1-9) , Nick Petree (tracks: 2-1 to 2-5)
Ukulele, Percussion, Organ - Paul Collins (2) (tracks: 2-1 to 2-5)
Lyrics By - Ryan Condon (tracks: 2-1 to 2-5) , Zach Condon (tracks: 2-1 to 2-5)
Artwork By [Design] - Rob Carmichael
Artwork By [Lon Gisland Painting] - Chris Oh
Engineer [Recording] - Josh Clark
Recorded By, Organ, Percussion, Accordion, Mandolin - Zach Condon (tracks: 1-1 to 1-11)
Mastered By - Adam Nunn (tracks: 2-1 to 2-5) , Alan Douches (tracks: 1-1 to 1-11)
Mixed By - Josh Clark (tracks: 1-1 to 1-11) , Paul Johnson (12) (tracks: 2-1 to 2-5) , Zach Condon (tracks: 2-1 to 2-5)
Photography [Ducks] - Ben Goldberg
Photography [Prague] - Zach Condon
**Includes bonus disc The Lon Gisland EP.
Gulag Orkestar:
All songs written and recorded summer through winter 2005 in Albuquerque, New Mexico.
Additional recording, mixing and mastering done at the Seaside Lounge in Park Slope, Brooklyn, December 2005.
Mastered at West West Side.
Lon Gisland E.P.:
Recorded: Seaside Lounge.
Mixed in Bushwick, Brooklyn.
Mastered at Abbay Road.
Songs courtesy of Chouette.
4AD RECORDS 2006

Beirut - Elephant Gun

Beirut - Siki Siki Ba Ba - 05.06.07
http://www.youtube.com/watch?v=Xb3TLux7XpI

Beirut - Guyamas Sonora
http://www.youtube.com/watch?v=-uVhAjpEslY

BEIRUT / Zach Condon
http://www.youtube.com/results?search_type=&search_query=BEIRUT+%2F+Zach+Condon&aq=f

ベイルートの#64.2 - BEIRUT - The Penaltyもそうだが、フランスのパリに住むLa Blogothèqueは、パリやロンドンやニューヨークなどの都市のストリート・ミュージシャンの映像を撮り続け記録している。ザック・コンドンの後に続けとばかりに、La blogothequeの撮影したFleet FoxesやYeasayerなどの映像をみていると、ひとつの音楽コミュニティが形成されつつあるようにも思う。こうした動きこそが後にムーヴメントとなって大きく発展していくのだ。ストリート・カルチャー=アコースティック・ミュージックも、ニッポンでは単にJPOPを下敷きにした音楽を、しかし海外ではトラッド・フォークや民族音楽、ジャズなどの伝統を引き継ぎながら展開していることの、この落差・・・。

http://www.youtube.com/user/LaBlogotheque

#87.1 - YEASAYER - No need to worry / Redcave
http://www.youtube.com/watch?v=noqvVasGJN8

****

band of holy joy " fishwives "
http://www.youtube.com/watch?v=9dXqfnfV8Io

Band Of Holy Joy
http://www.youtube.com/results?aq=f&search_query=band+of+holy+joy+&search_type=&gl=US

2009年04月16日

MULATU ASTATKE - THE HELIOCENTRICS / MOONDOG / THE LYMAN WOODARD ORGANIZATION

MULATU ASTATKE - THE HELIOCENTRICS
MOONDOG
THE LYMAN WOODARD ORGANIZATION
CALYPSO FROM WEST AFRICA
KABUKABU + KLEZMER CHIDESCH

MULATU ASTATKE + THE HELIOCENTRICS / INSPIRATION INFORMATION ( STRUT 040LP )
A: 1. Masenqo
2. Cha Cha
3. Mulatu
B: 1. Addis Black Window
2. Fire In The Zoo
3. Dewel
4. Blue Nile
C: 1. Esketa Dance
2. Chik Chikka
3. Live From Tiger Lounge
4. Chinese New Year
D: 1. An Epic Story
2. Phantom Of The Panther
3. Anglo Ethio Suite
all sessions produced, engineered and mixed by Malcolm Catto and Jake Ferguson at Quatermas Studios, London
recorded at Quatermass Studios , London: 8th-14th September 2008
mastered by Mandy Paenell at Electric Mastering
photography: Alexs Maryon
packade design by Matt Thame at Auto
illustrated typography by Chris Watson
series concept; Juan Vandervoort...
STRUT 2009
2008年、ヘリオセントリックとムラトゥ・アスタトゥケのロンドンのバービカンと、イングランドの南西にある小さな村グラストンベリーで行われたライヴでの " yekermo sew mulatu and the heliocentrics live " の映像をyoutubeで聴いた時には、5トーンのエチオピアン・ジャズ・グルーヴが西洋の12トーンのジャズと合体した無国籍ジャズの、忘れようにも忘れられない、

Mulatu Astatke / The Heliocentrics Interview (Strut)

熱帯のジャングルに毒々しいサイケデリックな色に咲く植物のような、そのリフやフレーズに中毒症状を起こしてしまうほどに魅了されてしまった。これはまるで魔法にかけられたかのようなジャズで、MadlibやYesterday's New Quintet、Sun Raを始めて聴いた時と同じ衝撃度だった。こうしたジャズを聴くと、もうFive Corners QuintetやFinn JazzやSchema系のnu jazzなんて、子供騙しの遊びのようにも思えてくる。ドイツのStrutからリリースされている " Inspiration Information " シリーズ3枚目にあたるこの作品は、ボクのなかで、次なる " ジャズ的なるもの " へのステップへと変容できる契機を与えてくれた。最近購入したレコードの傾向を冷静にみてみると、ボクの耳は、BeirutやGotan Project、このムラトゥ・アスタトゥケのような地中海や、あるいはカリブ海に面した地域や、バルカン半島、東ヨーロッパのユダヤ人のクレズマー音楽にみられる民族音楽に裏付けられた無国籍ジャズなど、 " 魔法のようなジャズ " に傾倒していっているようにも感じる。そしてその先には、地の果てアルジェリアや、モロッコのタンジールに、'60年代にジェイン・ボウルズ、ウィリアム・バロウズ、ポール・ボウルズらタンジェリノたちが向かったように、僕もいつかたどり着くのだろうか。

http://www.inspiration-information-3.com/

http://www.myspace.com/heliocentrics
ヘリオセントリックの曲 " Winter Song " のヴォーカルには、あのNicoがフィーチャリングされている。

KABUKABU + KLEZMER CHIDESCH / THE KINGDOMS OF ELGALAND - VARGALAND NATIONAL ANTHEM # 3 ( ASH 7.4 )
A: Kabukabu - The Kingdoms of Elgaland - Vargaland National Anthem # 3
vocals and percussion: Akinola Famson
drums and vocals : Ekow Alabi Savage
bass and vocals : Patrick Frankowski
trumpet : Daniel Allen
keyboards: Matti Klein
tenor - baritone saxophone : Michael Holder
percussion and vocals : John Famodimu
B: Klezmer Chidesch - The Kingdoms of Elegaland - Vargaland National Anthem # 4
accordion : Jossif Gofenberg
clarinet : Igor Sverdlov
drums: Mark Szmelkin
double bass : Alexander Franz
ASH INTERNATIONAL 2007
500枚限定盤でリリースされた'7シングル。架空都市Vargaland National Anthemプロジェクトは、2006年10月21日にドイツ、ベルリンで録音されたもの。A面はドイツの“Rhythmtaxi”の流れにあるアフロビート・ファミリーの、そしてジミ・テナーとの共同作業で有名な西アフリカ出身のKabuKabuの東欧ジャズのテイスを持つアフロジャズ。B面はベルリンのウクライナやロシア出身の4人編成のバンド、普段は結婚式や誕生会などで演奏しているKlezmer Chideschの、東ヨーロッパのオリジナル楽器を使った演芸音楽ともいえるユダヤ・ミュージック。

http://www.myspace.com/myjimitenor

Klezmer Chidesch
http://www.klezmerchidesch.de/

MARVELLOUS BOY / CALYPSO FROM WEST AFRICA ( HJRLP 38 )
A: 1. Famous Scrubbs - Poor Freetown Boy
2. Bobby Benson And His Combo - Taxi Driver ( I Don't Care )
3. Chris Ajilo And His Cubanos - Ariwo
4. Roy Chicage - Olubunmi
5. Mayor's Dance Band - Bere Bote
B: 1. Steven Amechi And His Empire Rhythm Skies - Nylon Dress
2. Ebenezer Calender And His Maringer Band - Fire Fire Fire
3. Famous Scrubbs - Scrubbs Na Marvellous Boy
4. Godwin Omabuwa And His Sound Makers - Dick Tiger's Victory
Rolling Stone And His Traditional Aces - Igha Suo Gamwen
C: 1. E.T. Mensah And His Tempos Band - The Tree And The Monkey
2. Bobby Benson And His Jam Session Orchestra - Calypso Minor One
3. Ebenezer Calender And His Maringer Band - Cost Of Living Nar Freetown
4. Ebenezer Calender And His Maringer Band - Me Nar Poor Old Man Nor Do Me So
D: 1. Bobby Benson And His Combo - Gentleman Bobby
2. Victor Olaiya - Yabomisa Sawale
3. The Rhythm Aces - Mami
4. Ebenezer Calender And His Maringer Band - Arria Boby
compilation and notes by Mark Ainley and Savannahphone
design by Will Bankhead
*front cover 'Kruboy Musicians ( West Africa ) ; above E.T. Mensah
HONEST JONS RECORDS 2009
" 素晴らしい少年 " というタイトルの、50年代UKデッカが音源を持つ戦前の英国領西アフリカのカリプソ音楽をコンパイルした2枚組アルバム。今回の" London Is The Place For Me " シリーズは、カリブ海のトリニダートからのアフリカ移民文化と50年代のロンドンでのハイライフと呼ばれたコミュニティのなかで育まれたアフロ・カリプソ音楽、西アフリカにおいて最初にカリプソを歌ったエベネザー・カレンダーから、モダン・ハイライフの父と呼ばれるE・T・メンサー、ナイジェリア音楽の重鎮ボビー・ベンソンシエラ・レオーネ、ガーナなどを横断していて、ロンドンを舞台にしたカリブ海諸国、西アフリカ諸国のミュージシャンの音楽的な交流が記録されたともいえる貴重な初期西アフリカ、カリプソ音楽がコンパイルされている。全体を包んでいるモダンなクレオール風 ( 植民地産まれ ) のリリシズムとサウンドからは、ボクにはイベリアン・ブルーの夏のそよ風を感じる。

MOONDOG / THE STORY OF MOONDOG ( HJRLP 107 )
A: Up Broadway
Perpetual Motion
Gloving It
Improvisation
Ray Malone Softshoe
Two Quotations In Dialogue
5/8 In Two Shades
B: Moondog's Theme
In A Doorway
Duet
Trimbas In Eighths
Organ Rounds
original released by Prestige in 1957, entitled The Story Of Moondog
transferred from the original, restored and remastered at Abby Road Studios, London, by Andy Walter, 2009
photograph by Richard Dumas
design by Will Bankhead
HONEST JON'S RECORDS 2009
1916年アメリカ/カンサス州マリーズヴィル生まれのムーンドッグ ( ルイス・トーマス・ハーディン Louis Thomas Hardin ) は、16才の時に事故で失明し、 '33年、セントルイスのミズーリ盲学校に入学した際に作曲家になることを決心し、ローワ盲学校でクラシックを学ぶ。'43年ニューヨークに移転

Moondog Music

Moondog Music played in New York, on Upper West Side, Carnegie Hall, and at Mercyhurst College. January 2007.

し、'47年にムーンドッグというペンネームを使い作曲活動や、マンハッタンのダフィースクエアや54th Avenue界隈でストリート・ミュージシャンをして過ごしていた。初期のムーンドッグの交響楽的なジャズは、笛やパーカッションなどで構成されたシンプルなものだったが、どこかに60年代ビート・ジェネレーション世代特有のボヘミアン的で神秘的なグルーヴが渦巻いていた。ボクがムーンドッグの音楽を最初に聴いたのは、70年代プログレッシヴ・ロックの一端としてで、彼がドイツに移住した頃だった。謎のカルト音楽家というイメージの強いムーンドッグだが、今回ロンドンのオネスト・ジョンズ ( このレーベルからは以前にMoondog and His Friend "Moondog And His Friends " という10'EPも発売されている) から再発された2枚のレコードは、'56-’57年にプレステッジからリリースされていたものをアビーロードでリマスターされた再発盤。ムーンドッグの " Birds Lament " という曲は後世に残る最高作で、ボクの最も好きな曲だが、90年代後半のクラブジャズのピーク時に確かMr. Scruff などがリメイクしてサンプリングしていた。音楽で作詞する詩人ルイス・トーマス・ハーディンの交響曲ジャズの素晴らしさを、この歳になって始めてリアルに理解できるようになった。

Moondog - Lament I, "Bird's Lament" 1969
http://www.youtube.com/watch?v=jSimbyS_YlA

Moondog - myspace
http://www.myspace.com/louismoondoghardin

MOONDOG / MORE MOONDOG ( HJRLP 106 )
A: a Duet - Queen Elizabeth Whistle And Bamboo Pipe
Conversation And Music At 51st Street And 6th Avenue ( New York City )
Hardshoe ( 7/4 ) Ray Malone
Tugboat Toccata
Autumn
Seven Beat Suite ( 3 Parts )
Oo Solo ( 6/4 )
Rehearsal Of Violetta's Barefoot Dance
B: Oo Solo ( 2/4 )
Ostrich Feathers Played On Drums
Oboe Round
Chant
All Is Loneliness
Sextet ( Oo )
Fiesta Piano Solo
Moondog Monologue
original released by Prestige in 1956, entitled More Moondog
transferred from the original, restored and remastered at Abby Road Studios, London, by Andy Walter, 2009
photograph by Richard Dumas
design by Will Bankhead
HONEST JON'S RECORDS 2009

THE LYMAN WOODARD ORGANIZATION / SATURDAY NIGHT SPECIAL ( WPR 005 )
side 1: 1. Saturday Night Special
2. Joy Road
side 2: 1. Belle Isle Daze
2. Creative Musicians
3. Saturday Night Special ( alternate take )
side 3: 1. Cheeba
2. Allen Barnes
side 4: 1. On Your Mind
2. Help Me Get Away
all compositions by Synergy Music ( BMI )
written by Lyman Woodard
*0866/ 1500
45 main street, suite 224, Brooklyn, NY 11201
www.waxpoetics.com
WAX POETICS RECORDS 2009
エレクトリック・ピアノとオルガン、メロトロン奏者のライマン・ウッダードの'75年にStrata RecordsからリリースされていたWaxpoeticsからの再発盤。'73-'75年に録音されたこの作品でのパーソネルはRon English ( guitar, bass ) 、現在Moodymannと共に活動している10代の頃のNorma Bell ( saxophone ) 、Leonard King ( drums ) 、Lorenzo BrownとBud Spangler ( percussion ) 、Charles Moore ( triangle ) の6名。ドープなソウルジャズ。

"Saturday Night Special" by Lyman Woodard Organization
http://www.youtube.com/watch?v=lkgZVR8WzE0

The Lyman Woodard Organization - Help me get away
http://www.youtube.com/watch?v=cL9PTnO1dwc

2009年04月27日

THE FIVE CORNERS QUINTET - KERKKO KOSKINEN / OTHELLO

THE FIVE CORNERS QUINTET - KERKKO KOSKINEN
POVO
JUKKA ESKOLA
GERARDO FRISINA / EMILY JONES
QUINTETTO BASSO VALDAMBRINI

都市の表層を埋め尽くすモダニズム、ダンディズム、ニヒリズム。アルチュール・ランボーが " 絶対にモダンでなければならぬ " と言ってから100年以上も経過している。もはや国民服ともいえるユニクロのTシャツ、ポロシャツ、果てはGAP、無印などのマスプロダクト・ファンションを身につけることがバレても、決して恥ずかしくない時代なのだ。ユニクロこそミニマリズムの極意だ
THE FIVE CORNERS QUINTET plays the music of KERKKO KOSKINEN / OTHELLO ( RT 030 )
ろう。こうしたマスプロダクトだけではなく、イオンの広告コピーにみられる " 他店に比べて、決して安くはありませんでした。欲しいと思える商品が並んでいませんでした。サービス改善を怠っていました。百年に一度と言われる不況の中、イオンはお客さまが求めている・・・ " のように大量消費や、マスコミュニケーションにず
っぽりと頭まで埋もれてしまった我々の生活。思えば未来派、ダダ、ロシア・アヴァンギャルド、キュビズム、ポップアート等のモダニズム運動での、内容よりも形式を重視するフォーマリズムが、すっかり我々の日常生活に浸透してしまったと、言えるのかも知れない。素材や内容など、どうでもよくて、フォルムやスタイルがカッコ良ければ、それでいいのだ。これは自分が " モダン " だと思える人たちが郊外居住者( 大衆 ) にまで下りていったことを証明していて、喜ぶべきことなのかも知れない。ボクにとってのバウハウスや構成主義、未来派たちのモダニズムとは、なによりも他人とは違うんですよという差異化を図る記号でもあったのに。21世紀に入ってから表出したニュースピリット・ヘルシンキ ( Nuspirit Helsinki ) から、ファイヴ・コーナーズ・クインテットの流れにある " ジャズ的なるもの" とは、ユニクロの " デザイナーズ・インビテーション・プロジェクト " といわれるブランド商品のようなものだろう。FCQとKerkko Koskinenとのコラボ" Othrll " が1000枚限定の希少価値でしかないように、それはマスプロダクト・ミュージックが氾濫する時代のなかでの、少しだけキミのモダンとの差異化を図るための音楽。だからといって、ユニクロの商品には違いないのだが。nu cool jazzとはもはやモダンでシンプルなユニクロのマスプロダクト商品となんら変わらない。

SKETCHES OF NORTH - trailer

A film about Jazz and Helsinki
Sketches of North is a black & white film inspired by the music of Agatha - a big band album composed by Kerkko Koskinen and played by UMO Jazz Orchestra & trumpeter Verneri Pohjola. The film peeks into the making process of Agatha. The main collective behind the
album share their thoughts on the creating process and the meaning of improvisation. Moreover, the film illustrates the compositions by placing their melancholic, but now and then cheerfully swinging atmospheres into Helsinki, a city of four seasons. Sketches of North glides through the heavy winter towards the intense summer and the serene, darkening autumn. The bombastic and epic music shakes hands with the manic-depressive beat of the northern capital.The audial landscape in Kerkko Koskinen's music merges with the mind-flowing narration of the film, and together they catch the dreamlike, poetically swinging spirit of today's Helsinki. / Duration: 45 minutes Director: Arto Tuohimaa

http://www.myspace.com/kerkkokoskinenagatha

THE FIVE CORNERS QUINTET plays the music of KERKKO KOSKINEN / OTHELLO ( RT 030 )
A: 1. The Opening
2. Othello
3. Desdemona
B: 1. Jago
2. The Murder
Timo Lassy : tenor & baritone sax, flute
Jukka Eskola: trumpet
Mikael Jakobsson: piano
Antti Lotjonen: bass
Teppo Makynen: drums & percussion
Pepa Paivinen: alto sax, alto flute & piccolo
Hannu Kilpi: french horn
Anti Rissanen: trombone
Kerkko Koskinen: piano ( on A2 & B2 )
produced by Kekko Koskinen
recorded at YLE M1 Studios
recorded and mixed by Mikka Huttunen
this soundtracks was composed for William Shakespear's play " Othello ", directed by Michael Baran for the Finnish National Theater
this recording was made at night in the studios of the Helsinki broadcasting station in most informal atmosphere
RICKY - TICK RECORDS 2009
ファイヴ・コーナーズ・クインテットのメンバーと作曲家Kekko Koskinenのコラボレーションで、フィンランド/ヘルシンキの国立劇場で上演されたシェークスピア演劇 " オセロ " のために書き下ろされた物語り性あるサウンドトラック。1000枚の限定盤10インチ・シングル。Kekko KoskinenがVerneri Pohjola & UMO Jazz Orchestraのパフォーマンス " Agatha " を作曲/編曲したものの続編ともいえるものだ。リッキー・チックの宣伝では、マイルス・デイヴィスの "A Lift to the Scaffold" を彷彿とさせるとコピーされているが、21世紀ダンスフロア・ジャズではない、リッキー・チックの異化された別の側面、実験的ジャズが収録されている。エーリカイネンが名前通りアンチで賢明な感覚を持っているなら今後のリッキー・チックは、よりnu cool jazzから逸脱していく戦略をたて次の " ジャズ的なるもの" へと向かうだろう。

http://www.myspace.com/rt030othello

http://www.ricky-tick.com/

POVO / ON THE SPOT REWORKS EP ( RT 028 )
a: 1. City Blues ( r.leviere & c. nicklin )
vocal: Temu piano: Heine Hansen bass: Bastian Sjelberg bacot: Thelonius da Gemini brass: Lars Vissing production, programming & engineering: Anders Andreasen & Lars Vissing
b: 1. Bennie's Groove ( f. mickelborg )
piano: Beine Hansen bass: Bastian Sjelberg add. drums: Chano Olskjaer brass: Lars Vissing production, programming & engineering: Anders Andreasen & Lars Vissing
b: 2. Di - Da ( s. shihab )
piano: Heine Hansen bass: Bastian Sjelberg add. drums: Chano Olskjaer trumpet: Lars Vissing trombone: Nikolai Boegelund saxes: Jens Bjoernkaer production, programming & engineering: Anders Andreasen & Lars Vissing
sleeve: A.Eerikaeinen
photos: Jan Persson
RICKY - TICK RECORDS 2009
ポルトガル語で人々を意味するPovoは、デンマーク/コペンハーゲンに住むLars VissingとAnders Peter Andreasenのデュオ。クラブDJ的体質を感じるこの12"シングルでのPovoの音楽はnu jazzやラテン・テイストを持つnu cool jazz。Sahib Shihabの" di-da " がダニッシュ・ジャズの新たな解釈で再構築されているのが、聴きどころ。Anders Peter Andreasenは、Ricky-Tickからの " On the spot vol.2 " を選曲した人物だが、 そのなかに収録されていたCy, Maia & Robert " City Blues " と、Finn Mickelborg's Qvintet " Bennie's Groove " が、彼の手によって新たに再構築されている。聴き比べるといいかも。

http://www.myspace.com/povoweb

JUKKA ESKOLA / JOVA / CHIP 'N' CHARGE ( RT 029 )
A: Jova
B: Chp 'N' Charge
Jukka Eskola: trumpet Jukkis Uotila: rhodes Antti Lotjonen: bass Teppo Makynen: drums & percussion
with Timo Lassy: baritone sax & alto flute Pope Puolitaival: flute Mikko Mustonen: trombone
music composed and arranged by Teppo Makynen & Jukka Eskola
strings orchestrated and arranged by Jussi Lampela
recorded and mixed by Miikka Huttunen & Teppo Makynen
produced by Teppo " Teddy Rok " Makynen
phoography by Staffan Turbanov, artwork by A. Eerikainen
*taken from the forthcoming album " Walkover "
RICKY - TICK RECORDS 2009
CTIジャズ好きで有名なユッカ・エスコラは、特にフレディ・ハバートに影響され彼へのオマージュといった作品をリリースしている。ユッカのトランペットの甘いフレーズが聴かれる "Jova " にもフレディへの深い愛情が感じられるが、なによりも彼のイケメンとしての存在そのものが、今日のFCQやFinn Jazz人気を形成した最大の要因だと言えるだろう。彼の音楽を聴いていると、ここではフュージョンや、アフロ・ラテン・テイストのサウンドが聴こえてくるが、その本質は、きっと我々が思っているクラブジャズよりのものではなく、もっとストレート・アヘッドな伝統的スタンダード・ジャズがお気に入りのようにもボクには思える。近いうちにニューアルバム" Walkover " が発売されるが、トランペットの音色はキャンディのように甘く美しいが、辛口批評するなら彼のソロ作品はFCQのような衝撃度は薄い。

http://www.myspace.com/jukkaeskola

GERARDO FRISINA introducing EMILY JONES ( SCEP 447 )
A: If Dreams Come True
B: Espontaneo
featuring The Lo Greco Bros ( gianni lo greco drums, enzo lo greco double bass )
Fabrizio Bernasconi - piano
Germano Zenga - alto and tenor saxophone
Fabio Buonarrota - trumpet
Enily Jones - vocals
produced by Gerardo Frisina
cover photo by Christina Riley
SCHEMA RECORDS 2009
流星物理学とマルチ・インストゥメンタリストの父親を持つ'79年カナダ生まれのエミリー・クリスティーナ・ジョーンズは、幼少の頃から移民家族に育った。ボクは最近、そうしたアイデンティティを喪失したアーティストによる無国籍音楽をこよなく愛している。それは自分自身のアイデンティティのなさゆえにシンパシーを感じるからだ。クラシックのオペラの発声法を学び、聖歌隊のメンバーを経て、コンピュータ・サイエンスの学位をとった大学時代に、アストラッド・ジルベルトとバーバラ・ムーアの声やテクニック、60年代のシネマチック・ジャズに影響され、ヴォーカリストへの夢を抱いたエミリーのその夢は、ジェラルド・フリシーナのプロデュースによって叶えられた。まるで60年代映画のサウンドトラックを再現したかのような音楽で、そのバックは、Lo Greco Bros ( Drums and Bass )、Fabrizio Bernasconi ( Piano ) 、Germano Zenga ( Saxophones ) 、 Fabio Buonarrota ( Trumpet ) の4人が固めている。美人ではないが、キュートな魅力を持つエミリー・クリスティーナ・ジョーンズというヴォーカリストがイタリアから誕生した。

GERARDO FRISINA / SAMBA SKINDIM ( SCEP 446 )
A: 1. Samba Skindim ( Luiz Enrique )
2. For My Mother ( Gerardo Frisina )
B: 3. E.J. Estou Aqui ( Gerardo Frisina )
2. Solo ( J.T.Meirelles )
Andrea Maia - vocal
Simone Daclon - piano
Germano Zenga - sax tenor
Humberto Amesquita - trombone
Ermanno Principe - druma ( guitar and vocal in Samba Skindim )
Gilson Silveira - percussion
Enzo Frassi - double bass
Paolo Fedreghini - programming
SCHEMA RECORDS 2009
4分の2拍子のダンス音楽、サンバはブラジル北東部の港町、サルバドールで発祥したと言われているが、これもまた移住したアフリカ系黒人の奴隷労働者から生まれた無国籍音楽でもある。アルバム・タイトルに使われているブラジル人歌手Luiz Henrique ( '85年に自動車事故で死去している) の “ Samba skindim ” は'64年のアルバム" A Bossa Moderna de Luiz Henrique " に収録されていた曲で、ダンスフロアに対応するシネマチックなジャズ・サンバに再構築されている。今年の夏のクラブフロアは、こうしたラテン系のnu Bossa、nu Sambaなどのパーカッシヴなジャズ・グルーヴで占領されていて当然だと、思うのだが、はたしてどうだろう。

www.myspace.com/schemarecordsitaly

QUINTETTO BASSO VALDAMBRINI / STELLA BY STARLIGHT ( DJV 2000049 )
A: Eighty One ( Miles Davis )
2. Spanish Mood ( Gil Evans )
3. Uroni ( Oscar Valdambrini )
4. Donna Lu ( Attilio Donadio )
B: 1. Conseguenza ( Oscar Valdambrini )
2. Ricorda Me ( Oscar Valdambrini )
3. Inver Time ( Agoni )
4. Stella By Starlihjt ( Victor Young, Ned Washington )
Oscar Valdambrini - trumpet
Gianni Basso - tenor sax
Angel 'Pocho' Gatti - piano
Giorgio Azzolini - double bass
Gilberto Cuppini - drums
**Milano, 1970 - 1971
photographs: ⓒ Riccardo Schwamenthal / Ctsimages. com
graphic design: ⓒ Gianni Rossi Studio / Giannirossi. net
*Italian Modern Jazz
DEJAVU REC. 2009
70、71年録音のバッソ=ヴァルダンブリニ ( Basso Valdambrini ) の未発表音源。この作品を、パオロ・スコッティ ( Paolo Scotti ) がバッソ=ヴァルダンブリニのベストの録音だと言ったとか言わなかったとか。トランペットにOscar Valdambrini、テナーサックスにGianni Basso、ピアノにAzzolini、ベースにGiorgio、ドラムスにGill Cuppiniというクインテット編成でセッションされている。マイルス・デイヴィスの “ Eighty one ” のカヴァーからギル・エヴァンスの “ Spanish mood ” 、ヴァルダンブリニのハードバップ" Ricorda me ” など、60年代ウェストコースト・ジャズのグルーヴも感じられデジャヴからのイタリアン・モダン・ジャズ・シリーズ、発掘物のなかでは久しぶりに◯。

GIANNI BASSO & IRIO DE PAULA / RECADO BOSSA NOVA ( DJV 2000047 )
A: 1. Lamento ( Antonio Carlos Jobim - Vinicius De Moraes )
2. Blue Bossa ( Kenny Dorham )
3. Quo Vadis Samba ( Dusan Gojkovic )
4. Cartao De Vista ( Vinicus De Moraes - Carlos Lyra )
B: 1. Recado Bossa Nova ( Luiz Antonio - Djalma Ferreira )
2. The Lamp Is Low ( Mitchell Parish - Peter De Rose - Bert A. Schrfter - Maurice Joseph Ravel )
3. Groovy Sambas ( Sergio Mendes )
4. It Might As Well Be Spring ( Richard Rodgers - Oscar Hammerstein )
artistic production by Paolo Scotti & G. Pistocchi
recorded and mixed in Novenber 2007 at Top Studio di Benini Pietro
via sila 9 - 48100 ravenna Italy
artwork by Gianni Rossi Studio ? Giannirossi. net
photo by Pietro Castellucci
* Italian Modern Jazz
DEJAVU REC. 2009
ブラジルの巨匠ギタリスト=イリオ・デ・パウラとイタリアの至宝テナー奏者=ジャンニ・バッソによる" Recado Bossa Nova " 。アントニオ・カルロス・ジョビンやセルジオ・メンデスの曲が核になったボサ・ノヴァ・スタンダード集。ジョゼフ=モーリス・ラヴェルの作曲した " The Lamp Is Low " のクラシック・ジャズ・スタンダード曲が、このアルバムでの地味さを際立たせているが、クラブジャズというには余りにもブラジリアン・クラシック過ぎて資料的な意味しかない作品でもある。ここには現在のクラブジャズに対応する新しい時代感覚やグルーヴは感じられない。

http://www.paoloscotti.com/

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