2008年07月 アーカイブ

2008年07月14日

JOHN COLTRANE WITH ALICE COLTRANE / COSMIC MUSIC

JOHN COLTRANE WITH ALICE COLTRANE / COSMIC MUSIC (impulse! 9148)

かってあんなに新しいファッションに夢中になっていて、月に数着のジャケットやスーツなどを買い求めていたのが嘘みたいに、この数年は気がつけばヨージの新しい黒いシンプルなスーツを年に2着ほど買うだけで、相変わらずそればかりを飽きること無くヨレヨレになるまで着続けている。チェックはしているのだが、年齢相応の着たいと思うものがないのだ。いま一番気になっているのは、南船場にある"ビスポーク・テイラー"のスーツやジャケットだが、ここはオーダーメイド主体のスーツなどを扱っているのだが、なかなかのもので、"ジャズ的なるもの"の都会的で渋いセンスが感じられ近いうちに購入しようと考えている。
BESPOKE TAILOR DMR
http://www.bespoke-tailor-dmg.com/

最近は中古輸入レコードショップを散策するのが唯一楽しい。そこにはボクの知らない情報が山のように眠っていて、気に入ったレコードと巡り会ったときは宝物をみつけたかのような歓びがある。ジョン・コルトレーンの"コスミック・ミュージック"は、'66年に自主制作盤として制作されたもので、コルトレーンの貴重な未発表テープを編集したもの。ニュージャズに挑戦していた時期のインパルス・レーベルからリリースされていた数枚の作品の中の1
枚で、アリス・コルトレーンを擁した死の直前の最後の時期に録音されたもの。このインパルスには" Meditation "、” Interstellar Space ”、" Expression "などの作品を残しているが、キリスト教への信仰と時間と肉体から解き放たれたかのような自由をも感じる壮絶な演奏が聴ける。ブルーノートは90%ほどの作品を聴き漁ったので、次はインパルスの9100シリーズかなと、考えている。このインパルス・レコードは、'60年にABCパラマウント・レ
コードのプロデューサー、クリード・テイラーによって設立されたジャズレーベルで、ボブ・シール(Bob Thiele)のプロデュース、ルディ・ヴァン・ゲルダーがサウンド・エンジニアをしていて、フリー・ジャズのレーベルとして有名だ。

JOHN COLTRANE WITH ALICE COLTRANE / COSMIC MUSIC (impulse! 9148)
side 1: Manifestation 2.Lord, Help Me
To Be
side 2: 1.Reverend King 2.The Sun
John Coltrane (tenor sax and bass clarinet) Alice Coltrane (piano) Pharaoah Sanders (tenor sax and flute) Jimmy Garrison (bass violin) Rhshied Ali (percussion) Ray Appleton (percussion) Ben Riley (percussion)
*The Sun-The Only Begotten "Sun" The Love Of God.(traces of Pharoah's flute can be heard in the distant background)
Invocation by John Coltrane and Pharoah Sanders ・Lord, Help Me To Be ・ReverendKing・TheSun - Manifestation
all songs published by Coltrane Music BMI
produced by Coltrane Records
IMPULSE!

このなかの2曲はコルトレーンの死後、アリス・コルトレーンを核にしたグループで演奏されたもので、1/1は'66年2月2日に、1/2は'69年1月29日に録音されたもので、2/1はコルトレーンの死後アリスを中心に演奏された彼女のオリジナル曲である。演奏の最後に"アリス!”と呼ぶジョンの声が聴こえる意味深な曲でもある。

Impulse! 9100 series (12 inch LP)
http://www.jazzdisco.org/impulse/9100-cat/index.ja.html


jaz' room "nu things"に新しくグランドピアノを設置した。アップライトではどうしても音量のバランスが悪く、マイクやPAに頼りがちになるのが嫌で、思い切ってセットアップしたのだが、グランドピアノの一音一音のきめ細かな繊細さと、ダイナミックなサウンドの幅の広さなどが、自然と前に出るのにはやはり凄いとしかいいよ
うがない。これでジャズからロック、クラシック、現代音楽、音響系まで、すべての音楽とミュージシャンの力量に対応可能になるでしょう。是非多くのすばらしいミュージシャンに使ってもらえたらと思っています。それにともなってステージを拡張しました。10人編成のユニットまでは対応できると思います。


2008年07月27日

FUJIWARA DAISUKE + OMAR GUAINDEFALL - ORGANIC SUN

夏の熱い夜はアフロジャズに限る。昨夜のエレクトロニクス+ジャズサックスの藤原大輔と、アフリカン・パーカッション+歌のオマールによるステージは過去に彼らのステージを3度体験しているが最高のポリ・グルーヴが渦巻いていた。久しぶりに会った藤原の体調やメンタルな部分も、過去の彼に比べるとずいぶんと良くなっていて、それが音楽的にも如実に表われていて、ずっと悩み続けていたのであろう彼のやるべき音楽の指針やヴィジョンを明確に掴んだ自信に溢れた素晴らしいステージだった。2、3年前まで彼はデトロイト・テクノのジェフ・ミルスやURのセッションにも参加していて、2年前のnu thingsのステージで初めて彼の音楽に触れたときには、デトロイトテクノを引き摺った90年代のハード・トランステクノのようなちょっと時代遅れの音楽を展開していて、ステージが終わった後、彼に"こんな音楽をやっていたら、キミはもったいないよ"と失礼を承知で言ってしまったことがある。21世紀のテクノのあるべき音楽として、カール・クレイグをみてもすべてが"ジャズ的なるもの"に変容しているからで、本来ジャズミュージシャンである彼がその記号を使わない手はないだろうと思ったからである。昨夜の藤原大輔の音楽はテクノとジャズとアフリカンのポリリズムが融合したラップトップ・ジャズで、彼独自の世界観が見事に表現されていた。ステージ前の合間にnu thingsの近くにある南船場のカフェで彼らとお茶した時に話してくれた東京での音楽業界の現状、ジャズにおけるアフリカという記号、過去のジャズを時代に対応したものへ再構築する夢、クラブカルチャーに伝統のないことなど、とても有意義な夜だった。藤原大輔の音楽はまだまだ発展途上で、今後より"ジャズ的なるもの"に変容していくことだろう。それにしてもオマールのパーカッションの神に通じているかのような波動がボクの身体と共鳴していたのには・・・。




FUJIWARA Daisuke (a.k.a quartz head) - sax, electoronics
Omar GUAINDEFALL - djambe, vo

« 2008年06月 | メイン | 2008年08月 »

About 2008年07月

2008年07月にブログ「talkin' about nu things」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2008年06月です。

次のアーカイブは2008年08月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35