THE STANCE BROTHERS
テッポ・マキネンの新プロジェクト、The Stance Brothers
THE STANCE BROTHERS/KIND SOUL(RICKY-TICK RT019/OTCD-2158)
フィンランドの新しい世代によるジャズシーンでは、ユッカ・エスコラ、ティモ・ラッシー、ファイヴ・コーナーズ・クインテットなどのアルバム・プロデューサーとしても、またひとりのジャズドラマーとしても、傑出した力量、存在のTeppo Makynennだが、彼による新たなプロジェクト、The Stance BrothersのCD「Kind Soul」がニッポンのUltra-Vibeから世界に先駆けて発売された。正確に言うとThe Stance Brothersは、ヴァイブ、キーボード、パーカッションのイサイアと、ベース.ギターのドウェイン・スタンス兄弟。それにドラムス、パーカッションのバイロン・ブレイクスの3人によって成るのだが、彼らのガレージ・ジャズは、シンプルでダウンなドラムキックのうえを全編を通じてヴィブラフォーンのサウンドが占領する次世代のためのポスト・ファンク、アブストラクト(ジャジー)・ヒップホップといえるものだろう。イエスタデイズ・ニュー・クインテットなどのアブストラクトとの相違点はなにかと考えれば、スタンス・ブラザースには至る所にモダニスト的な醒めたクールでスタイリッシュな感覚があり、ロウ・テックなポスト・ファンクとしての印象が強く、曲の構造も明確でスピリチュアル・ジャズとは言い難い。それはやはり黒人と白人の創る音楽の根本的な世界観の違いと、ヴァイブの透明感ある響きによるものだろうが。朝起き抜けにトーストの焼けるにおいのするリヴィングで、紅茶でも飲みながらバング・アンド・オルフセンのレトロ・フューチャーなデザインのオーディオ装置でスタンス・ブラザースの「Kind Soul」でのガレージ・ジャズを聴く、これこそ最高の幸せじゃないだろうか。
A:01.Steve McQueen 02.Prayer 03.Roll Call 04.Dynamite 05.Bright Moments 06.Capricorn B:01.Garage Days 02.Jay's Lament 03.Upside The Head 04.Cool Hand/Turmoil 05.Mean Spirit 06.She May Be Moody 07.Blocw Back (14.Currents"bonus track"日本盤のみ)
ISHIAH STANCE;vibes,key,percussion
DWAYNE STANCE;bass,guitar
BYRON BREAKS;drums,percussion
Chauncy Mcbride;vocals(3) Diamond T.Sparks;saxophone(4) Tyrone Desmond;guitar812) & tambourine(6)
all tracks written,arranged and produced by TEDDY ROC
http://www.ricky-tick.com/thestancebrothers.html
THE STANCE BROTHERS/ROLL CALL(RT017)
THE STANCE BROTHERS/STEVE McQUEEN.JAY'S LAMENT(RT012)