KERKOO KOSKINEN,VERNERI POHJOLA & UMO JAZZ ORCHESTRAのCD「AGATHA」は52分11秒からなる壮大な物語 そこにはそれを解読する12の記号が印されている
クラブ系のレーベルが数多くあるなかで、現在、個人的にはフィンランドのRICKY TICKレーベルが最もボクの感性にあっている。これはきっと遡れば、オーナー+オーガナイザーでもあるアンチ・エーリカイネンとボクは、過去同じような類いのレコード、音楽を聴いていたのだろうと思う。そこには60年代モッズからの一貫したモダニズム精神が流れているのだ。RICKY TICKのホームページもリニューアルされ、THE STANCE BROTHERS「KIND SOUL」やON THE SPOT VOL.2「A PEEK AT THE 60S DANISH JAZZ SCENE」も年末までには発売されそうだし、他のレーベルや東京のシーンなどに目を配しても、NATIVE以外には、THE FIVE CORNERS QUINTETに匹敵するスタイリッシュでモダンなnu jazzが表出してきそうもないし、やはりこのレーベルの動きからは、目が離せない。エーリカイネンが送ってくれたKERKKO KOSKINEN,VERNERI POHJOLA & UMO JAZZ ORCHESTRAのCD「AGATHA」が先日届いたので紹介しておこう。このCDに添付された小冊子を読むと、そこには12の記号が印されていて、その記号を読み解くことで、52分11秒からなる壮大な物語が少しは理解できるかも知れない。
http://www.youtube.com/watch?v=fZbXDtYbAwo
http://www.ricky-tick.com/
http://www.myspace.com/rickytickrecords
http://www.nu-things.com/blog/2007/08/kerkko_koskinen_agatha.html
「AGATHA」を解読する12の記号
GIL EVANS ユダヤ系カナダ人のジャズピアニスト・編曲者としてアメリカのジャズビッグバンド界に革命をもたらした一人として、また画家としても著名。マイルス・デイヴィスとの協作が多く、「マイルスの知恵袋」とも呼ばれた。
MILES DAVIS ジャズのトランペット奏者。アルバム『カインド・オブ・ブルー』などで知られる、モダン・ジャズの旗手。クール・ジャズ、ハード・バップ、モード・ジャズ、エレクトリック・ジャズ、フュージョンなど、時代に応じて様々な音楽性を見せ、ジャズ界を牽引してきた。
LALO SCHIFRIN 映画音楽家/ジャズ・ミュージシャン/アレンジャー/コンポーザー1932年6月21日、アルゼンチン/ブエノスアイレス生まれディジー・ガレスピー楽団出身。ジャズやファンクの要素を取り入れたクールな『スパイ大作戦』『ブリット』『ダーティハリー』『燃えよドラゴン』など、数々の映画音楽の名作を生み出した。
HENRY MANCINI アメリカ合衆国の作曲家及び編曲家。特に数々のグラミー賞、アカデミー作曲賞に輝いた映画音楽家として有名。1952年にユニバーサル映画音楽部に勤務し、『グレン・ミラー物語』などのアレンジを担当した。1960年代からは主に、ブレイク・エドワーズ監督の元で『ティファニーで朝食を』『シャレード』などオードリー・ヘップバーン作品で注目を集めた。特に『ティファニーで朝食を』でヘップバーンが歌った「ムーン・リバー」は名曲とされている。他に『刑事コロンボ』のテーマ(もとはNBCのウィール、NBC Sunday Mystery Movie のテーマ)や、『ピーター・ガン』のテーマ、『ピンク・パンサー』のテーマ、『ひまわり』のテーマなどがよく知られている。
RACHIMANINOFF セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ラフマニノフ Сергей Васильевич Рахманинов。ロシアの作曲家、ピアニストである。指揮者をつとめたこともある。作品番号で45の作品が残されているが、そのうちの作品39までがロシア革命(1917年)前に書かれている。出国後のアメリカ時代は生活の糧としてのピアニストの活動が多忙であったことなどにより、その後完成された作品は僅かに6作品に過ぎない。ラフマニノフの総ての作品は調性を持つ伝統的な書法の範囲内で書かれており、ロマン派的な語法から大きく外れることはなかった。この姿勢は1920年代以降の作品についても保たれた。完成された作品として3曲の交響曲、4曲のピアノ協奏曲、2曲のピアノソナタを含む多数のピアノ曲、管弦楽曲、合唱曲、歌曲、歌劇がある。また歌劇は16曲も作曲したが、そのうちの3曲のみが知られており、残りの13曲は構想や未完に終わっている。作品の調性としては短調が圧倒的に多く、特にニ短調はラフマニノフの好んだ調性である。また、ピアノの和音には、随所に鐘の響きが秘められている。彼の様々な作品に、賛美歌『怒りの日』(Dies Irae)が好んで用いられている。
TCHAIKOVSKY ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー。Пётр Ильич Чайковский。ロシアの作曲家。バレエ音楽や6つの交響曲などで有名。ボロディン、バラキレフ、ムソルグスキー、キュイ、リムスキー=コルサコフのロシア5人組らと共に国民楽派と呼ばれる。
DMITRI SHOSTAKOVICH ドミートリイ・ドミートリエヴィチ・ショスタコーヴィチ: Дмитрий Дмитриевич Шостакович! ドミートリイ・ドミートリイェヴィチュ・シャスタコーヴィチュ: Dmitrii Dmitrievich Shostakovich(1906年9月25日 - 1975年8月9日)は、ソビエト連邦時代の作曲家。交響曲や弦楽四重奏曲が有名。プロコフィエフと共に、マーラー以降の最大の交響曲作曲家としての評価がほぼ確立され、世界的にも特に交響曲の大家と認知されている。また、弦楽四重奏曲においても秀逸な曲を残し、芸術音楽における20世紀最大の作曲家の一人である。ショスタコーヴィチの音楽には暗く重い雰囲気のものが多いが、その一方でポピュラー音楽も愛し、ジャズ風の軽妙な作品も少なからず残している。当初、体制に迎合したソ連のプロパガンダ作曲家というイメージで語られていたが、「ショスタコーヴィチの証言」が出版されて以後、ショスタコーヴィチは皮肉や反体制といったイメージによって塗り替えられ、「自らが求める音楽と体制が求める音楽との乖離に葛藤した、悲劇の作曲家」として西側諸国における演奏の機会も急激に増加した。ソ連の芸術政策に少なくとも表面上は迎合し、分かりやすい音楽を多く作曲したため、難解な現代音楽が隆盛した20世紀のクラシック音楽界にあっては珍しく大衆的な成功を勝ち得た稀有な作曲家のひとりとなった。
IGOR STARAVINSKY イーゴリ・フョドロヴィチ・ストラヴィンスキー(Igor Fyodorovitch Stravinsky/И́горь Фёдорович Страви́нский, 1882年6月17日 - 1971年4月6日)は、ロシアの作曲家で、初期の三作品、『火の鳥 』(L'Oiseau de feu, 1910)、『ペトルーシュカ』(Petrushka, 1911)、『春の祭典』(Le sacre du printemps, 1913)でとくに知られる他、指揮者、ピアニストとしても活動した。ペテルブルク近郊のオラニエンバウム(現・ロモノソフ)に生れ、ニューヨークで没した。原始主義、新古典主義、セリー主義と、作風を次々に変え続けたことで知られ、「カメレオン」というあだ名をつけられるほど創作の分野は多岐にわたった。さまざまな分野で多くの名曲を残しているが、その中でも初期に作曲された3つのバレエ音楽(火の鳥、ペトルーシュカ、春の祭典)が名高く、特に原始主義時代の代表作『春の祭典』は、音楽史上の最高傑作の1つにも数えられている。
NAZIM HIKMET ナーズム ヒクメット Nazim Hikmet(1902〜1963年)近代トルコ語文学を代表する詩人で、世界においても20世紀の偉大なる詩人の1人として知られ、彼の作品は50ヶ国語以上に翻訳されて出版されている。19世紀にオスマントルコ帝国が衰退しはじめ次第に各地で民族ごとに独立してゆき、第一次世界大戦後完全に帝国が解体された後、トルコでは民族解放戦争が起こり民族意識を人々に訴える作品が登場した。そんな中、ナーズム ヒクメットは反戦・平和を求める強い意識のもと社会改革を訴える数々の作品を執筆した。詩人として知られているが詩だけでなく小説、映画台本、戯曲等の作品もあり、彼の抒情詩は歌のように韻をふみ、哲学的な内容で多くの教訓を与え、その中には情熱的な愛や故郷を思いやる心が描かれている。そして作品の多くは彼の波乱万丈の人生を映し出すものであり、自意識を持ち、現実を訴え、人間が持つ本来の気持ちを忠実に表したものだと言われている。
ANNA AKHMATOVA ロシアの女流詩人。アフマートワ 【Anna Andreevna Akhmatova】(1889-1966) 。アクメイズムの詩人として出発。女性的な柔らかな感性と強靭な思索力で、ソビエト体制下の厳しい時代を生き抜いた。20世紀ロシアの生んだ最大の抒情詩人の一人。長編詩「ヒーローのいない叙事詩」「鎮魂歌」、詩集「夕べ」など。プロコフィエフの歌曲「キャロル・ファーリー」でもFive Poems of Anna Akhmatovaが聴ける。「私は私の手を絞った」という次のような詩もある「私は私の暗いベールの下で私の手を絞った。。"薄いあなたがなぜあるか何がさせるあなたを無謀にか。" …私が収斂性の悲しさと飲まれる私の最愛の人を作ったので。私は決して忘れていない。彼は出かけ、巻き取る; 彼の口は、荒れ果てたねじれた。。私は続いた、手すりに下へ走り、ゲートまで彼に触れない。そして叫ばれる、窒息する: "私は楽しみのそれをすべて意味した。私を残さなければ、または私は苦痛で死なない。" 彼は私に…オハイオ州そう穏やかに、ひどく…と言われて微笑した: "あなたが雨からなぜ出ないか(キエフ1911 年)」。(直訳なのだろう。ちょっと抽象的で意味が通じてないけど、参考に)
*Anna Akhmatovaを通してロシア人はモジリアニに親しみを持ったといわれている。
FEDERICO GARCIA LORCA フェデリコ・ガルシア・ロルカ, Federico Garcia Lorca, 1898-1936, Spain. Novel。スペイン戦争のさなか、若くして逝った詩人。彼の詩はスペイン民衆の魂と分かちがたく結びつき、今もなお、フラメンコでは重要な歌として歌われている。
AGATHA CHRISTIE アガサ・クリスティ DBE(Dame Agatha Christie , DBE、1890年9月15日 - 1976年1月12日)は、イギリスの推理作家である。数多くのミステリ作品を世に送り出し、「ミステリの女王」と呼ばれる。本名はアガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティ(Agatha Mary Clarissa Christie)。極度の人見知りで取材嫌いは有名。日本でも早くから紹介され、現在は早川書房からクリスティー文庫としてほぼ全ての作品が翻訳出版されている。代表作に『アクロイド殺し』『ABC殺人事件』『オリエント急行の殺人』『そして誰もいなくなった』等。ディテクションクラブ4代会長。薬剤師免許を所持していた。
(各資料はネットから抜粋、引用)
挿入曲
01.Crooked Room 02.Helsinki-Vantaa 03.Pate Horse 04.Passenger to Copenhagen 05.Sparkling Arsenic 06.Cats and Pigeons 07.Elephants Can 08.And Then There Was One
09.The Pointing Finger 10.Riemukaaret(Triumphal Arches)