KYOU-028 Imaginary Forces 『The Venus Hunters』

発売日:2018年8月17日
定価:¥2,300(-税別)
品番:KYOU-028

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Imaginary Forces
The Venus Hunters

1. Now.Zero
2. The Time-Tombs
3. Track 12 (Part 1)
4. Track 12 (Part 2)
5. The Venus Hunters
6. The Killing Ground

KYOU-028
17.Aug 2018 release
2.300yen+tax

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本作はUK・ロンドンのアントニー・ハートによるイマジナリー・フォーシズのラスト・アルバムである。このアルバムをもって彼はイマジナリー・フォーシズ名義の活動を封印する。
彼は現在、ベーシック・リズム、そして2018年にファースト・アルバムをリリースしたイーストマン名義で活動を展開し、ストリートにおいてサウンド/ビートを交錯させている。いっぽう、イマジナリー・フォーシズ名義での活動は、ストリートとエクスペリメンタルを交錯する実験の場として機能していたように思える。それがこの2018年に(とりあえずかもしれないが)、「終わり」を迎えた。

<作品概要>
『The Venus Hunters』は、イマジナリー・フォーシズのサウンドの結晶であり、同時に到達点なのだ。その音響的地点に、アントニーは自分の「耳」と「手」で到達した。アカデミックな勉強の成果ではなく、「ロウ」(低い)地点、つまり路上・ストリートから行き着いたのである。彼の音楽は、ビート・トラックであろうが、エクスペリメンタル音楽であろうが、ドラムンベースであろうが、常にアクティビスト的なストリートの乾いた空気をまとっている。まさに「ロー・キー・ムーヴメンツ」だ。
おそらくアントニー・ハートは、音楽/サウンドによって自分が生きているこの世界へのアジャストとアゲインストを同時に行おうとしている。それは「行動する」と「思考する」が同義でもあろう。彼がカルチュアル・スタディーズの思想家スチュアート・ホールやポール・ギルロイを参照するのも、そこに理由がある。彼の思想と意識は路上と共にある。
それゆえ微かなメランコリアも、刺激的な電子音のむこうに鳴っている。闘争と憂鬱。エクスペリメンタルとアーキズムとメランコリア。本作は、これら相反する思想と感覚が混濁し、アントニー・ハートの複雑な人間性もまた浮き彫りにしていく。  デンシノオト